図面の「どこが変わった?」を人の目を超える精度で検出、“見落としゼロ”のAI「revisio」AI

mignは、図面の修正差分をAIで自動検出する「revisio」を開発した。図面画像をアップロード後、数秒で差分結果を色別で表示し、視覚確認の限界を超える精度で「どこが変わったか」を可視化する。

» 2025年08月01日 13時00分 公開
[BUILT]

 mignは、図面変更の差分を瞬時に検出して視覚化する新しいAI技術「revisio(レヴィジオ)」を2025年6月24日に公開した。

図面画像アップロード後、数秒で差分結果を表示

 mignは建設・不動産・製造などの業界に特化したAI技術を開発してきた。その中で、現場ヒアリングで見えてきたのが、「図面の修正箇所を人の目で確認し続ける作業」の膨大な負荷だ。revisioは、“人間の視覚確認の限界”をAIで代替することを目的に開発した。変更点の見落としを防ぎ、関係者間の確認、承認や合意形成をより早くより正確に進めるためのAI技術となる。

 revisioは、2枚の図面画像(修正前/修正後)をAIが解析し、差分となる要素(線、形状、配置)を自動で検出して、ハイライト表示する。特徴的なのは、その精度と処理速度、可視化視ルールの明快さにある。

修正前の立面図(左)と修正後の立面図(右) 出典:mignプレスリリース
「revisio」で修正差分を自動検出 「revisio」で修正差分を自動検出 出典:mignプレスリリース

 差分検出は、削除された要素を青色、追加された要素を赤色で明示し、誰でもすぐに変更点を理解できる。AIの精度は、線や図形の位置/形状の違いを数ピクセル単位で認識し、手作業では見落としやすい微細な違いも捉える。

 処理速度は、図面画像をアップロード後、数秒で差分結果を返す。CADやBIMのソフトウェアにも縛られず、画像ベースで動作するため、あらゆる環境でも柔軟に対応する。

 想定している活用シーンとしては、修正指示通りの反映がされているか、意図しない変更が含まれていないかの検査、管理者や上位設計者によるレビューや承認業務の効率化、赤青の差分視覚化で専門知識のない発注者への変更点説明などがある。

 また、施工会社や構造設計、設備設計との連携で、変更内容の誤解、齟齬(そご)、手戻りの防止も見込める。

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