mignは、建設業務のナレッジ活用を支援するAI検索ツール「kenma」の提供を開始した。社内のマニュアルや事例集をはじめ、法令、業界標準の公的ドキュメントなどを対象に、AIが検索し、作業時の分からないをその場で解消できる。
mignは2025年5月30日、現場業務の即時的なナレッジ活用を支援するAI検索ツール「kenma(ケンマ)」をリリースした。建設業界の課題解決を起点とし、インフラや工場など、多種多様な作業マニュアルを活用する全ての現場で、必要な情報をテキストと図解を提示する。
kenmaの検索対象は、独自の社内マニュアルや事例集に加え、政府資料や法令、業界標準に基づく公的ドキュメントで、共通点と差異をAIが自動的に比較して提示する。AIの回答は、関連図や作業工程の画像もサムネイル付きで表示し、視覚的に理解できるため、誤解を招かず事故リスクの低減につながる。
また、過去の作業指示書や修正履歴をもとに、ベテランの知見を自然な形で取り込み検索結果にも反映する。
建設業界の利用シーンでは、まずテキストボックスに「建設現場で勤務する際の注意点」などと入力。AIが「知識を解析中…」というメッセージとともに処理を開始し、解析が終わると、結果が3つのカラムに分かれて表示される。
左カラムには、Web検索で得られた一般的な建設現場での注意点として、安全衛生規則の順守、保護具の着用、危険予知活動などを箇条書きでリストアップ。中央カラムには情報ソースとなるWebサイトのURL。右カラムにはWeb収集した知見と社内文書や事例集、ベテランの知見といった内部情報との関連性を示す。そのため、一般情報だけでなく、社内特有のルールやノウハウも合わせて確認できる。
用途としては、現場でスマートフォンから知りたいことの検索をはじめ、作業指示書や業務フローを図とともに示し、新人作業員のOJTや自己学習のサポート。さらに修正前後の指示書比較から「見えにくかった知見」を抽出し、知識継承や若手教育にも役立てられる。
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