2階のリビングは、ダイニング、キッチンへと空間が連続し、時間帯や季節に応じて環境音と光が常時包み込み、家族が落ち着いて過ごせる。
空間演出と人の動きとなる「所作」のデザインを担当したクリエイティブディレクターの菊池氏は、「光や香りなどのインタフェースを作ることで、五感を刺激する身体性を考慮した。リビングもなるべく直線を廃し、体が自然に導かれるような所作のフロア構成にしている」と解説。天井や床だけでなく、自然光を取り込む採光窓の周囲もR形状で、家全体の石こうボードや壁紙は職人が工夫を凝らして曲面施工したという。
2階LDKから屋上バルコニーで行き来する離れに設けた6畳ほどの書斎は、ひとりで静かに集中したいとき、思索を巡らしたいときに最適な場所。トイレも併設し、石黒氏によると「トイレで考え事をする時間が快適になるように」と、外の風景が見える小窓を設置した。
長谷工コーポレーションの堀井氏はivi projectで想定している住宅購買層について、「ivi houseはプロトタイプの位置付けだが、最終的には売却する方針だ。ターゲットは都心に住む、自然や和の空間に感度の高いアッパークラス層。今後は、マンションでもiviブランドとしての展開を見据えている」と将来ビジョンを示した。
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