IHIと野村不動産が開発を進めてきた神奈川県横浜市金沢区のマルチテナント型物流施設「Landport横浜杉田」が完成した。施設が有する多様なリソースを地域と共有する「オープン・シェア型」をコンセプトに掲げ、イベントの開催場所や防災拠点として活用する。
IHIと野村不動産は2025年4月18日、神奈川県横浜市金沢区のマルチテナント型物流施設「Landport横浜杉田」が完成し、満床稼働を開始したと発表した。
施設が有する多様なリソースを地域と共有する「オープン・シェア型」をコンセプトに掲げ、地域イベントの開催場所や防災拠点として提供。地域の雇用創出や防災レジリエンス向上など、新たな価値を創出する。
敷地面積は約7万1035平方メートル、延床面積は約16万3409平方メートル、柱RC/梁(はり)S造で地上4階建て。免震構造で、ダブルランプ方式を採用している。設計・施工は五洋建設が担当した。
施設では、IHI物流産業システム(ILM)をはじめとしたIHIグループの技術力と、野村不動産の物流施設開発/運営ノウハウに加え、物流オペレーションの最適化を検証する企業間共創プログラム「Techrum(テクラム)」の取り組みが融合。荷役、保管、輸配送などの物流業務の効率化、省人化を支援し、労働力不足や物流コスト増大などを含むサプライチェーン機能の課題解決を支援する。
自動倉庫のビルトインや自動化機器レンタルサービスの提供を通じて、費用削減や賃借面積合理化に貢献する他、将来の自動化機械などの導入を見据えて、約4000kVAまでの特別高圧受電設備を確保している。
また、2025年6月には屋上にスマートコミュニティー農園「“Vegestic Farm” Yokohama Sugita by grow」を設置予定だ。AIやIoT、ICTを活用して野菜を栽培する都市型農園で、ワーカーのワークライフバランス向上に寄与する。将来は地域住民を迎え入れ、食農体験を通じた交流の場を目指す。
施設は首都高速湾岸線「杉田」出入口から約680メートル、JR根岸線「新杉田」駅から徒歩16分、横浜シーサイドライン「南部市場」駅から徒歩4分に位置し、第三京浜道路や保土ヶ谷バイパス経由で県内内陸部や都心方面への配送にも対応する。
BCP対策では、停電時でも72時間稼働できる非常用発電機を完備。また、屋上には太陽光発電システムを導入し、使用電力をグリーン電力化することでZEB最高ランクを取得予定だ。
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