ポンプ監視システムは、JR東日本 八王子支社の課題に対し、パナソニック エレクトリックワークス社内の3つの部署が解決策を提示した事例だ。JRへの営業を担当するアカウント営業部、各種ソリューションを販売する法人ソリューション営業部、システムインテグレートを担当する技術営業統括部が連携して実現した。
パナソニック エレクトリックワークス社はJRの要望に対し、AIカメラ、電力量取得、モニタリング、クラウドの4案から成るシステム構成を提案した。システムの基本となるのがAIカメラによる排水ポンプ盤面の状態監視と、ポンプ稼働時の電力量を多回路エネルギーモニターを使って直接取得する手法で、ポンプの状態を2重でチェック可能になる。今回は、ポンプの稼働情報を八王子支社のオフィスでもモニタリングできる仕組みと、クラウド上で展開するソリューションも追加している。
クラウドは、JRの厚意で実証実験として行っている。われているものだ。パナソニック エレクトリックワークス社 ソリューション事業本部 村田康史氏は、クラウドベースのシステム運用について、「今後、拠点を拡大して収集データを一元管理するときに運用の効率化が図れる」とメリットを話す。
AIカメラは内部に通信機能を持ち、サーバを設置する必要はなく、AI機能によって監視対象の変化(今回の場合は、ポンプ盤面のランプ変化)を精度高く検出できる。AIカメラが異常を検知すると自動でメールを送信し、メールを受けた担当者は現場の画像を即座に確認して、故障があればその場で復旧作業などの行動が起こせる。
現在、八王子支社では武蔵野線沿線の3カ所でAIカメラによる監視システムを運用中だ。2022年の実運用以降にシステムが異常を検知する事態は発生していないが、もし起きても以前より短時間での復旧が見込める。
AIカメラの遠隔監視システムは、2025年にパナソニック エレクトリックワークス社がに製品パッケージ化し、2026年には事業化が計画されている。
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