清水建設は、全国約550カ所の作業所事務所と一部支店に、ビットキーのコネクトプラットフォーム「workhub」と顔認証に対応したスマートロックを導入した。既存の勤怠管理システムとも連携し、入退室時の顔認証の時刻が勤怠管理システムに自動で反映し、勤務場所の滞在時間が分かるようになった。
ビットキーは2025年1月9日、清水建設の全国約550カ所の作業所事務所と一部支店に、ビットキーのコネクトプラットフォーム「workhub(ワークハブ)」と顔認証に対応したスマートロックが採用され、清水建設が利用する既存の勤怠管理システムと連携したと発表した。
今回、清水建設の全国の作業所事務所ドアに、顔認証用のタブレットとスマートロックを設置し、従業員は顔をかざすだけで扉を解錠できるようになった。
作業所は工事の着工、竣工に合わせて開閉所することが通常。そのため、一般的なオフィスに設置する工事式の電子錠やオフィスセキュリティを導入することはコストや工事作業の手間などから現実的ではなかった。
ビットキーのスマートロックは両面テープで設置可能で、顔認証用のタブレットも取り付けが容易で、導入コストや導入工事に要する手間が減る他、現場間での移設も手間がかからない。撤収後は、スマートロックやタブレット端末を次の拠点へ移設するという。
workhubと清水建設の勤怠管理システムが連携し、顔写真データや顔認証の解錠ログ、人事システム情報を用い、入退室時に顔認証した時刻は退勤後1日で自動で勤怠表に反映される。
両社が実施した実証実験で、入退室時刻を記録するためだけに顔をかざすシステムを用いたところ、顔のかざし忘れが約20%生じた。また、従業員への負担も課題となったため、今回顔をかざすことでドアも解錠できる仕組みとした。顔のかざし忘れがなくなり、勤務場所での滞在時間を把握するための客観的な記録の取得率が向上した。
顔認証による入退室時刻の把握は一部支店での運用が決まっている他、清水建設本社や東京都江東区のオープンイノベーション拠点「温故創新の森NOVARE」では、workhubの無人受付システムが先行導入されている。
今後は、workhubの1IDで複数のシステムを利用できる機能を生かし、顔認証やスマートロックによる入退室のみならず、受付の無人化や会議室の予約など、施設のニーズに応じて、シームレスなオフィス環境づくりを支援する。また、清水建設が提供するスマートビルのための建物OS「DX-Core」と「workhub」の連携も今後検討していく。
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