THIRDのAI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」と、竹中工務店のクラウド型ビルOS「ビルコミ」とがデータ連携した。2025年度から竹中工務店の関連不動産で、不動産管理現場の工数削減に向けた実証実験を行う。
THIRDは2024年12月5日、AI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」と竹中工務店のクラウド型ビルOS「ビルコミ」との共同サービスで、両システム間のデータ連携が完了したと発表した。
管理ロイドは、不動産管理会社向けのAI-SaaSソフトウェア。無料のアプリを使用して点検、検針、清掃報告などの入力を行えば、事務所へ帰社後の報告書作成が不要になる。そのため、不動産管理実務のペーパーレス化、労働生産性の向上、遠隔確認などが見込める。AIを活用した検針ミスの防止や履行管理の一元化で、業務リスクの軽減にもつながる。
今回のデータ連携により、建物設備や中央監視装置の情報、IoTセンサーなどのビルコミに集約した建物のビッグデータが管理ロイド上で閲覧可能になる。中央監視装置のデータを管理ロイドの点検データとして用いることで、点検業務の効率化が期待できる。不具合が生じた際は、設備を横断してデータを参照できる。
警報発生時は、優先度に応じて自動的に不具合報告を起票する。中央監視装置から取得した警報データや運転データ、状態データ、点検業務中に生じた不具合情報、五感点検の結果を設備台帳に蓄積していけば設備情報の一元管理が実現する。こうした多様なデータをTHIRDのAI技術で分析し、予知保全システムの構築も目指す。
サービスの実用化に向けては、2025年度から竹中工務店の関連不動産で実証実験を開始する。設備機器の運転データや検査データを用い、データに基づいた設備管理の高度化を図る。また、遠隔モニタリングや単一拠点で複数物件を管理する群管理での業務効率化も見据えている。さらに、ビルOS導入が困難な既存物件へも対応していくという。
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