日立製作所は、野村不動産の「芝浦プロジェクト」に導入が決まったビルOS「BuilMirai(ビルミライ)」で、建物設備の統合管理によるスマートビル化を提案している。
日立製作所は「第8回 JAPAN BUILD TOKYO−建築の先端技術展−」(会期:2023年12月13〜15日、東京ビッグサイト)に、野村不動産の「芝浦プロジェクト」に導入が決まったビルIoT(モノのインターネット)ソリューション「BuilMirai(ビルミライ)」をはじめとする、スマートビルソリューションを出展した。
ビルの運営管理については、労働人口の減少を背景とした人手不足、カーボンニュートラル実現に向けた環境対応などさまざまな課題が指摘されている。
BuilMiraiは、ビルの複数の設備やアプリケーションと連携し、稼働/利用状況のデータを一元化管理できるプラットフォームだ。従来は設備ごとに管理されていたエレベーターや空調などの稼働状況を、遠隔で統合的に管理、分析し、ビル運営効率の改善につなげる。エリアごとの混雑度をはじめとする人流情報も組み合わせて分析可能で、混雑状況に応じた温度設定を行うといった、利用者の快適性向上を図る。
設備の複合管理に加えて、複数ビルの統合管理も実現。ビルの利用状況を横断的に可視化し、フロア間やビル間を比較することで、清掃/警備作業などの管理業務を効率化し、管理品質を向上する。
例えば、人流センサーや入退システムから取得したフロアごとの人流情報と、中央監視システムと連携した使用電力のデータを掛け合わせることで、出社人数が少ない日の電力の無駄を見つけてコスト削減につなげられる。
また、拡張性のあるオープンなAPIの搭載により、パートナー企業による新たなソリューションの追加、柔軟なサービスメニューの拡充が可能だ。さらに、CO2濃度や消費電力のリアルタイムな常時センシングにより、環境対応やウェルビーイングに関するビルの国際認証(LEED認証、WELL認証)取得にも貢献する。
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