戸田建設は、自社の無線LAN環境構築技術「ウェーブガイドLANシステム」を11階建ての高層ビルに適用し、エレベーター内も含む建物全体でWi-Fi電波が途切れない環境を構築し、その有効性を確認した。
戸田建設は2024年12月12日、自社の無線LAN環境構築技術「ウェーブガイドLANシステム」の適用により、エレベーター内も含む高層ビル内全体でWi-Fi電波が途切れない環境を構築し、その有効性を確認したと発表した。
今回ウェーブガイドLANシステムを適用したのは、S造、地上11階建ての高層ビル。延床面積は6464.68平方メートルで、店舗やオフィスとして利用されている。高層ビルかつ自社施設以外の施設に同技術を実装したのは初めて。
従来、エレベーター内では扉が閉まるとWi-Fi電波が途切れ、外部との連続した通信が困難だった。ウェーブガイドLANシステムを活用してエレベーター内外で同じWi-Fi電波を発信することで、建物内全体で継続的な通信環境を実現した。店舗内ではエレベーター搭乗中も動画再生が途切れないといった、利用者にとって快適な環境を提供することが可能になった。
実装方法として、エレベーター内にウェーブガイドLANシステムを、各フロアに無線電波を受信/発信する中継器を設置。電波強度は独自に測定し、通信の安定性に問題がないことを確認した。
連続したWi-Fi電波環境の構築は、ロボット活用にも有効だ。戸田建設は「ロボットフレンドリービルディングデザイン」をビジョンに掲げ、ロボットとヒトの最適な共生空間の創造を目指している。今回の実績は、エレベーターにおけるロボットとヒトの同乗に関する実証実験に続き、ビジョンの実装力を強化する取り組みとなる。
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