大成建設は、道路橋の床版取替工事を1車線規制で行えるプレキャストPC床版の幅員方向接合技術を開発した。
大成建設は2024年9月26日、道路橋の床版取替工事を1車線規制で行えるプレキャストPC床版の幅員方向接合技術を開発したと発表した。橋軸方向(車両進行方向)の床版接合を効率化する施工法「Head-barジョイント」を、橋軸直角方向の幅員方向でも使用できるようにした。従来工法と比較して施工性の向上と工期短縮が可能となり、交通への影響を最小限に抑えながら床版取替工事が行える。
大成建設は2021年、橋軸方向の床版接合を効率化する施工法として、プレート定着型鉄筋Head-barと高強度繊維補強モルタル間詰材を使用したHead-barジョイントを開発した。プレキャストPC床版の接合時に接合部の間詰幅(床版間の幅)を短縮して間詰作業の施工性を向上する技術で、これまで複数プロジェクトに適用してきた。
接合部に充填する高強度繊維補強モルタルは引張力を負担できるため、接合部へのプレストレスの導入を行わずに耐久性を確保した接合が可能。床版接合部は設計供用期間100年相当の疲労耐久性を有することを実証試験で確認済みで、要求性能を満たす高い安全性を確保している。
また、Head-barの採用により、床版接合部内の配筋が不要となり、間詰幅が従来工法の4分の1以下となる。間詰材の打設数量を縮減し、小型の間詰材製造機械と打込み機材を使用して迅速に間詰作業が行える。PCa床版も簡単にの設置できるため、現場での施工性が大幅に向上し、工期を短縮できる。
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