鹿島建設、世界貿易センタービルディング、東京モノレール、JR東日本が東京都港区浜松町で建て替えを進める「世界貿易センタービルディング本館/ターミナル」が2027年から順次開業する。プロジェクトの基本設計は鹿島建設と日建設計が、実施設計と施工は鹿島建設が担う。
鹿島建設は2024年7月22日、世界貿易センタービルディング、東京モノレール、JR東日本と推進する「世界貿易センタービルディング本館/ターミナル」の建て替えプロジェクトが、2027年から順次開業すると発表した。
プロジェクトの基本設計は鹿島建設と日建設計が、実施設計と施工は鹿島建設が担う。
2027年3月に供用開始予定の本館/ターミナルには、日本初進出のラグジュアリーホテル「ラッフルズ東京」(本館36階〜46階)、アトレが運営予定の商業施設(ターミナル3〜5階とモノレール浜松町駅2、3階)に加え、国際会議に対応した大規模なホールを完備したカンファレンス(ターミナル6、7階)や健診施設と各診療科目を備えるワールドメディカルセンター(本館5階)、訪日外国人旅行者や国内旅行者向けに日本各地の魅力を発信する観光プレ体験施設(本館2階)などの特色のある施設が入居する。
また、本館7階にはオフィスロビー、9〜34階は1フロア約850坪のオフィスを整備する。
プロジェクトでは、「浜松町」駅と直結する広場、鉄道(3駅5路線)やバス、タクシーなど多様な交通機関を結ぶステーションコア、隣接する旧芝離宮恩賜庭園に向かって視界が開けた屋上庭園なども整備する。
モノレール「浜松町」駅は現在、再開発に合わせて、「旅の高揚感やドラマが感じられる『劇場のような駅』」をコンセプトとした建替え工事を実施中だ。JR「浜松町」駅は、線路を跨ぎ東西をつなぐ自由通路の整備に合わせ、北口の改良工事を実施し、自由通路に面した位置へ改札を移設。駅の改札からシームレスにつながる動線が実現する。
ターミナル7階には、旧芝離宮恩賜庭園が眺められる屋上広場を整備。かつてこの地にあった大名屋敷や庭園の池泉形状をオマージュした大芝生広場を配し、庭園の記憶を現代に再構築する。日々の憩いの場としての利用だけでなく、イベントや祭事での活用を想定している。
世界貿易センタービルディングの構成と規模は、本館が地上46階建て(高さ約235メートル)、ターミナルが地上8階建て(高さ約55メートル)、南館が地上38階建て(高さ約200メートル)。敷地面積は1万6000平方メートル。南館は2021年に先行開業しており、A街区全体の供用開始時期は2029年度を予定している。
今回の建て替えは、浜松町駅西口再開発事業の一環として実施する。将来は、A街区、B街区、C地区にわたる約18万平方メートルのエリアに、オフィスやホテル、住宅、商業施設、医療施設、芸術センターなど多種多様な機能が集約される。再開発エリア全体での立体的なランドスケープ計画のもと、旧芝離宮恩賜庭園と対をなす庭園が完成する予定だ。
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