河川などの無人監視などで導入が進む、メカトラックスのラズパイ屋外稼働キット「Pi-field」シリーズに、ミニ太陽光パネルを配置したミニモデルが加わった。ソーラーバッテリーの採用で朝夕の日が高くない時間帯の発電効率を高め、さらなるコンパクト化を実現した。
メカトラックスは、シングルボードコンピュータ(SBC)の「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」の屋外稼働キット「Pi-field(パイフィールド)」シリーズで、新製品となる「Pi-field Mini(パイフィールド ミニ)」を2024年6月3日に発売した。
Pi-fieldは、電源やネットワークがない屋外でも、CPUボードにラズパイを使用することで環境モニタリングが実現する機器。4G通信モジュール、太陽光パネルなどを防水ボックスに配置し、通常動作とスタンバイを繰り返す間欠動作を採用することで、システム全体を小型化かつ軽量化している。2017年2月の出荷以来、自治体の河川監視など、多くの稼働実績を有している。
これまで、Pi-fieldに加え、より小型化した「Pi-field Lite(パイフィールド ライト)」の2タイプをPi-fieldシリーズとして販売してきた。一方で、製品に関する取り回しの容易さといったニーズの高まりを受け、さらなる小型化に向けた開発を続けてきた。
新製品のPi-field Miniは、約120分間隔で間欠動作する。リチウムイオン電池を内蔵したキューブ型電源ユニットの5面に、ミニ太陽光パネルを配置し、朝や夕方の日が高くない時間帯でも、5方向で発電効率を高められる。筐体サイズもLiteよりさらに小型化したため、既存のPi-fieldシリーズでは置けない狭いスペースでの設置など、モニタリング機器に場所を取られない柔軟な敷地活用が可能となる。
ラズパイとともに、電源管理モジュールのslee-Pi3に加え、ラズパイ用4G通信モジュールの4GPiもユニット化しているため、電源や通信環境は必要ない。メンテナンス時にはユニットは取り外せる。
Pi-field Minの稼働は約120分間隔で間欠動作する。価格は12万8000円(税別)。本体の固定用板金や取り付け用のパイプキャッチも、付属品として別途販売する。
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