プロ野球公式グッズストアの混雑解消で空間データ活用 福岡ソフトバンクホークスと丹青社が検証製品動向

丹青社は、空間データの取得/活用サービスを利用し、福岡ソフトバンクホークスの公式グッズストアで、試合直前の時間帯に混雑が集中する野球場内の店舗特有の課題解決に取り組む。

» 2024年05月08日 15時00分 公開
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 丹青社は2024年4月23日、福岡ソフトバンクホークスの公式グッズストア「HAWKS STORE HOME」に空間データ取得/活用サービス「FAC+(ファクタス)」を導入し、混雑による売上機会損失の解消や、商品レイアウトの最適化を図るための検証を行うと発表した。

福岡ソフトバンクホークスの公式グッズストア「HAWKS STORE HOME」の外観 福岡ソフトバンクホークスの公式グッズストア「HAWKS STORE HOME」の外観 出典:丹青社プレスリリース

FAC+を活用し店舗が持つ課題と実態を可視化

 福岡ソフトバンクホークス本拠地「みずほPayPayドーム福岡」に隣接する公式グッズストアは、試合開始前に混雑のピークを迎え、店内にはレジ待ち行列などが発生する。こうした状況が、グッズの売り逃しにつながっているのではないかという懸念が以前から挙がっていた。

 丹青社は今回、福岡ソフトバンクホークス、ファナティクス・ジャパンと共同で、プロ野球公式戦の期間中に店舗内にWebカメラを設置し、入店者属性や特定エリアへの滞在時間、混雑エリアなどのデータを取得。多角的な視点から分析を行い、店舗が持つ課題や実態を可視化する。

 結果をもとに、混雑時のレジの最適化や店舗内回遊を活性化させるVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)などの改善施策を実施することで、野球場内のショップならではの特性に起因する店舗課題の解決を図る。

滞在時間ヒートマップ分析結果のイメージ。(左から)日別/時間帯別人数分析、滞在時間ヒートマップ分析、性別/年代別属性分析 滞在時間ヒートマップ分析結果のイメージ。(左から)日別/時間帯別人数分析、滞在時間ヒートマップ分析、性別/年代別属性分析 出典:丹青社プレスリリース

データ取得期間は任意設定が可能、取得データは最短翌日にレポート化

 今回の検証で使用されるFAC+は、空間に関するデータ分析とデザインを掛け合わせ、空間価値を最大化する丹青社のサービス。感性やセンスによって行われている空間づくりに、定量的なデータ分析を加えることで、空間の課題抽出から解決策の提案までワンストップで行えるようになる。

 データ取得期間は、1日だけの限定的な利用から長期利用まで、稼働日数に応じた利用料制で対応する。取得データは、最短翌日にレポート化し、提供する。

 FAC+は今回の実証場所である物販店舗だけでなく、飲食店や商業施設、オフィス、博物館、イベントなどさまざまな空間にも対応できるとしており、丹青社は、今後もさまざまな施設の特性に合わせ、価値を最大化する空間づくりを推進する。

「FAC+」のサービスイメージ 「FAC+」のサービスイメージ 出典:丹青社プレスリリース

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