BIM/CIMモデルと点群データを統合するクラウドサービス「KOLC+」に、新たに2D断面図の生成機能が追加された。統合モデルから数クリックで断面スライスや点群図化、クラウド共有に対応する。
コルクは、BIM/CIM共有クラウド「KOLC+(コルクプラス)」に、BIM/CIMモデルと点群データから断面図(2D)を高速かつ簡単に生成できる機能を追加したと2024年2月に発表した。遠隔での現況確認や点群図化など、デジタルツインの活用範囲が大幅に広がる。
KOLC+は、Autodesk NavisworksやRevitなどで作成したBIM/CIMモデルと、レーザースキャナーやiPhone LiDARなどで取得した点群データをクラウドで統合し、デジタルツインの現場を構築できるクラウドサービス。国土地理院や国土交通省のPLATEAUのデータにも対応し、同じ座標系で作成されたモデルであれば、点群データを自動で位置合わせする。
今回、設計モデルと現況点群の離隔を確認したい場合などの用途で、必要な箇所の断面図を誰でも簡単に高速に生成するワークフローを実装した。BIM/CIMモデルと点群データの統合モデル上でワンクリックするだけで断面を追加し、断面位置を調整すると、断面図が生成される仕組みだ。建物やトンネルなどの3Dモデルでは、蓋を開けるようにカットして、水平断面を表示する。
断面を使いした後は、距離計測ツールで任意箇所をミリメートル単位で計測。寸法線やメモを記入し、その状態はクラウド上にビュー保存する。ビューは「共有URL」で関係者にシェアし、注釈の再編集や再び3D表示に戻すことも可能だ。
また、断面を図化したいというニーズにも応え、2点で指定した断面を自動的に線分や円弧で表示するポリラインで図化できる機能も搭載。抽出した点はビュワー上で編集し、点群データを確認しながら抽出誤差をその場で修正する。作成したポリラインは、DXF形式(3DCAD/大座標)で出力して、AutoCADなどで読み込める。
KOLC+の基本料金プランは、3Dプラン(50GB/100ユーザー)+2現場分の利用で月額5万円(税別)。
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