大規模な地震で建物のクギやビスの接合部分に緩みが生じると、繰り返し発生する余震で建物の損傷が進み、建物の変形が極端に大きくなるケースがある。建物にゆがみが生じることで、耐震性が低下するだけでなく、気密性/断熱性も損なわれる。
地震から建物を守る工法には、耐震の他、装置で揺れを吸収する制震や、建物へ直接揺れを伝えない免震がある。制震は免震と比較して低コストで導入できるのが特徴だ。
アエラホームは2011年の東日本大震災以前から、建物に対し適切な金物を算定して施工する独自の「アエラストロング工法」や、耐震壁「ハイベストウッド」を採用するなど住宅の耐震/制震に取り組んできた。2014年には耐震/制震壁「K・ブレースSiB」を注文住宅「クラージュ」に標準装備している。今回は制震性能をさらに強化する目的で、MER-System Cross Typeを期間限定で標準装備した。
アエラホームの担当者は「アエラホームでは断熱や気密性などの性能を重視した家づくりを行ってきた。家づくりの原点は人の生命や財産を守ることだ。これまでも耐震/制震に取り組んできたが、住宅環境を踏まえると、これまで以上に地震で倒壊しない、損傷しないことが重要になってくる」と話す。自社の強みである高気密/高断熱/高遮熱住宅において、制震性能を強化することで、長く住み続けられる災害に強い家づくりを強化する考えを示した。
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