インプラント工法では、躯体部分が基礎部分と一体となった杭材を地盤の中に挿入する。そのため、いうなれば、地球と一体化した粘り強い構造が出来上がる。この点が、コンクリートなどの重量物を地上に置くだけの重量構造物とは大きく異なる。インプラント工法の粘り強さは、地震や津波といったさまざまな方向からの外力を受けても、倒壊しにくい構造体を作るのに役立つ。
ブースで来場者対応にあたるスタッフは、「杭を圧入するということで、地盤の硬さに合わせた工法のオプション機器も用意している。地盤が固く、圧入だけでは時間がかかるような場面では、高圧の水を噴射する装置を併用して杭を地盤に圧入する。また、さらに硬い地盤では、専用の掘削機“オーガ”を併用する方法も用意している」と説明する。
ちなみに、インプラント工法の挿入機は自動運転での工事も可能だ。オペレーターが操作するのではなく、建設ICTを活用した自動運転であれば、先に触れた環境負荷やエネルギーコストの削減に加え、省人化にもつながる。
技研製作所では、全国にある協力会社や協会を通じて、技術共有やサポート体制などを展開しているという。
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