アットホームが、全国13都道府県14エリアのアットホーム加盟店を対象に、四半期の居住用不動産流通市場の景気動向について、アンケート調査を実施した。
アットホームが、全国13都道府県14エリアのアットホーム加盟店を対象に、四半期の居住用不動産流通市場の景気動向について、アンケート調査を実施した。調査期間は2023年3月13〜27日、有効回答数は2002店、分析はアットホームラボが行った。
賃貸仲介の今期業況DIは、首都圏(前期比+11.8の54.8)・近畿圏(同+7.6の49.2)ともに大幅上昇し、2014 年の調査開始以来最高値となり、首都圏では初めてDIが50を上回った。
3年ぶりに行動制限のない繁忙期を迎え、今期の業況DIは全14エリア中13エリアで上昇し、調査開始以来の最高値となったエリアが続出した。特に東京23区はDIが58.4と極めて高い数値となった。
売買仲介の今期業況DIは、首都圏(前期比+0.3の44.9)・近畿圏(同-0.1の44.8)ともに小幅な動きが継続し、前年同期と比べ堅調さを維持している。
エリア別の業況DIを1年間の推移で見ると、東京都2エリアと近畿圏3エリアは堅調、首都圏周辺エリアやその他エリアでは伸び悩んでいる。
人口から見ても、東京都では全ての年齢層において前年より転入超過の拡大または転出超過の減少が起き、特に3月の就職や転勤、進学に伴う若年層の流入が大きく回復、これが業況DIの大幅な上昇に貢献、都心回帰の動きが鮮明となった。首都圏3県(埼玉県・千葉県・神奈川県)も全ての年齢層で転入超過、特に今期は若年層の転入超過が増加した。
大阪府は就職や転勤、進学に伴う若年層が流入、京都府では進学に伴う学生の流入が好調の要因となった。なお、大阪の20〜24歳の転入超過の減少は、首都圏への転出増加が要因とみられる。
愛知県では20〜24歳転入超過が減少、25〜29歳は転出超過に転じ、これらが賃貸の業況DIが41.9(前期比-4.7)という全エリア中唯一の下落につながった。
また、物価上昇の影響により、家賃を値上げしたいオーナー・管理会社が増加、リフォーム代や光熱費高騰が主な理由とみられる。
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