room meで、部屋のスキャニングが可能になったのは、iPhone12 Pro/Pro Maxなどに搭載されたLiDARスキャナーのおかげだという。LiDARは、レーザー光を利用して物体の距離を計測する方法だ。
LiDARを採用する前は、点群で室内をスキャンする方法を検討していた。点群を使うと、凹凸をありのままにスキャンできるが、壁と壁が交わる入隅部がポリゴン的に丸くなるなどの問題が生じたという。対してLiDARは、入隅の正確さや扱いの手軽さがあった。
iPhoneやiPadにLiDARセンサーが実装されたことで、iPhoneやiPadを使って手軽に部屋の採寸が行えるようになった。LiDARの情報から3Dモデルを作る手順は、Appleが公開していたため、TW PLANは部屋の内部をスキャンして3D化する専用アプリを開発した。
room meは、原状回復工事に関して、室内の計測から施工までの全てを管理できる。例えば、外注スタッフを登録しておけば自動的に工程表が作成され、情報を共有できるようになる。原状回復工事は、気心の知れた業者や職人に依頼することが多く、人材を取り合う状況もあり得る。room meがあれば、登録されている工事スタッフの日々の稼働状況を確認しながら、人に合わせて工事日程の調整が実現する。
他にも、room meでは、実行予算や見積書、発注書といった書類の作成にも対応。書類はPDFで、そのままメール送信も可能だ。原状回復工事に関する作業全体をフォローしているので、全体を通じてスピーディーかつ効率的な運用が実現する。
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