デジファブツールになぜコクヨがShopBotを選んだのか、その理由を小林氏は、「これまではアナログの手法で、1つ1つの形状を手作業でモデリングして、かなり手間が掛かっていた。しかし、ShopBotであればデザインデータをそのまま機器に入力するだけで加工でき、格段に制作スピードが速くなった」と話す。さらに、曲線や多層構造など複雑な形状を加工可能な利点もあり、加工範囲は4×8板、高さは150ミリまでだが、ユニットのように組み合わせていけば、より大型のアートや内装の制作も可能になる。
ShopBotで扱えるデータは、AutoCADなどのDXF形式の2Dデータに加え、3Dデータにも対応。スタジオゲンテンに展示している木製家具の3Dデータは、Rhinoceros上のGrasshopperでパラメータ調整して複雑な形状を3次元モデリングし、ShopBotにダイレクトでデータ転送して制作したという。
スタジオゲンテンは将来、一般の方にも開放を予定しており、「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする」というパーパスの実現に向け、オフィス関連品のみならず多様な働き方に貢献する椅子やテーブルなど、デジファブで新しいモノづくりに挑戦していくとしている。
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