アジア代表に田中産業、キャタピラーICT建機競技でアジアから世界へキャタピラー

キャタピラージャパンは、埼玉県秩父市のD-techセンターで「2022キャタピラー グローバル オペレーターチャレンジ」のアジアパシフィック大会を開催し、世界大会に向けたアジアファイナリストに田中産業の今井雅人氏を1位で選出した。

» 2022年10月28日 16時00分 公開
[BUILT編集部BUILT]

 キャタピラージャパンは2022年10月19〜20日、埼玉県秩父市のD-techセンターで「2022キャタピラーグローバルオペレーターチャレンジ」のアジアパシフィック大会を開催した。競技の結果、世界大会へのファイナリストに田中産業の今井雅人氏を1位で選出した。ファイナリストは2023年3月の世界大会となるグローバルオペーレーターチャレンジに参加する予定だ。

アジアパシフィック大会、1位に日本人選手

3人の入賞者 出典:キャタピラープレスリリース

 同大会は建機オペレーターの技術を競い、世界大会に挑戦するファイナリストを選出するイベント。競技には国内4人と国外9人の計13人が参加した。主に正確性やスピードを評価ポイントとし、IoT機器を標準搭載する最新のICT建機を用いて技を競った。このうち、ICTにより熟練の経験や長年の感覚的な技術をカバーできる利点を生かし、オーストラリアから20代の選手1人が予選を経て選出されている。

 開催にあたり、キャタピラージャパン販売促進部長大杉達三氏は、「日本では2回目の開催となる。大会は日々のオペレーターをたたえるために開催した。正確に、より早く作業を完了することが評価基準となっている。業界では高齢化が進んでいるため、ICT建機を活用していただくことが生産性を向上するためのキーになっている。大会によって、より業界全体が盛り上がれば」とあいさつした。

次世代油圧ショベル320での溝掘削競技

 競技では次世代油圧ショベル320、ホイールローダ950MZ、ミニ油圧ショベル303を用いて、それぞれ溝掘削、ロード&キャリー、ボールシューティングの3種目の複合タイムを競った。3種目のうち溝掘削競技では、最新の320モデルを使用した。同モデルはICT機能を標準化しており、丁張することなく掘削できる。また、従来用いてきた油圧系統の割合を少なくし電子系統の割合が多くなっており遠隔操作する際にも連携しやすくなった。

ホイールローダ950MZ con付きのロードキャリー
ミニ油圧ショベル303を使ったボールシューティング

 参加者は3種目の複合タイムの結果を争った結果、1位が日本代表の今井雅人氏、2位と3位がオーストラリアの選手に決定した。

 同社は日本で2019年から「キャタピラーグローバルオペレータチャレンジ」を開催しており、今回が2回目の開催となる。キャタピラージャパンマーケティングイノベーション 主任 宮崎佳代氏は、「本競技大会は、(ICT建機メーカーの)キャタピラーらしいイベントで、ヨーロッパでは一般的だが国内ではまだ珍しく、ぜひ日本でもということで開催している。今後もキャタピラーを代表するイベントにしていきたい」と意気込んだ。

キャタピラージャパンマーケティングイノベーション 主任 宮崎佳代氏 
報道陣に概要説明するキャタピラージャパン マーケティング部長 佐野健太氏

 世界大会にはアジア、カナダ・南北アメリカ、ヨーロッパの3地区から9人のファイナリストを選出する。その後、各地域の選抜者が2023年3月にアメリカ・ラスベガスで開催する世界ファイナル大会に挑み、世界一のオペレーターが決定する。アジアパシフィック代表にもなった日本代表の今井氏の活躍に期待した。

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