Cat製品を製造するメーカーの日本法人キャタピラ―ジャパンは、燃費効率やメンテナンスコストの低減だけでなく、一見すると相反しそうな生産性も両立させた次世代ホイールローダーを日本市場に投入した。
キャタピラ―ジャパンは、バケット容量4立法メートルクラスの次世代ホイールローダー「Cat 966/972」が2022年5月25日に発売するのに合わせ、「第4回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2022年5月25〜27日、幕張メッセ)の会期初日に、「Cat次世代マシンの製品戦略」と題する新型機発表会を開催した。
自社ブースでは、次世代ホイールローダーの新モデルを国内で初披露した他、テクノロジー戦略開発マネージャーのAndy Fung(アンディ・ファン)氏が新製品開発の背景を説明した。
Fung氏は5年前、キャタピラー全体の次世代マシンについての戦略立ち上げに関わり、最適化されたマシンシステムのインテグレーションの思想のもと、現在は兵庫県のデザインセンターで製品開発を担い、966/972の製品設計も手掛けた。
ここ最近、建設機械に対する顧客の要望は、国が後押しするi-Constructionの浸透に伴う生産性向上だけでなく、「低炭素」「安全」「無人化施工」「自動化」「さらなる効率化」と、今まで以上に多様化している。その点についてFung氏は、「次世代ホイールローダーは、“生産性は正義”を哲学とし、さまざまなニーズに応える一方で、生産性を決して犠牲にはせず、ユーザーのビジネスを成功へと導くマシンだ」とPRする。
966/972は、Catペイロードやアシスト機能など、多数のテクノロジーを搭載したスマートマシンと位置付け、旧モデルとの比較では、メンテナンスコストで最大20%削減、最大10%の生産性アップしている。
コストカットに貢献するのが「Catペイロード」の機能で、砕石場などで石をさらうだけで、バケット内に何トン積んでいるかを自動で表示する。過積載や過少積載を防ぎ、作業時間のスピードアップがもたらされる。
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