大和ハウス工業は、2024年4月30日の竣工に向け、茨城県猿島郡境町でマルチテナント型物流施設「DPL境古河」の開発を進めている。DPL境古河の総事業費は240億円。
大和ハウス工業は、茨城県猿島郡境町で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「DPL境古河」が2022年10月1日に着工したことを発表した。
開発地は、圏央道を介して、東北自動車道「久喜白岡ジャンクション(JCT)」から約20キロ(車で約15分)の場所にあり、東京外環自動車道「川口JCT」から約44キロ(車で約30分)のエリアに位置し、中央自動車道や関越自動車道、東名高速道路、常磐自動車道、東関東自動車道へもアクセスしやすく、各方面への配送に対応する。
一方、「東京国際空港(羽田空港)」や「成田国際空港」といった空路と「東京港」などの海路へのアクセスも容易で、国内外への物流をカバーしやすい。
ちなみに、埼玉県と千葉県に隣接し、20キロ圏内には、茨城県つくば市、古河市、埼玉県さいたま市、春日部市、千葉県野田市などがあり、雇用の確保が見込める他、DPL境古河では、従業員約300人が雇用されることを想定し、289台分の従業員用駐車場と100台分の駐輪場も備える。
建物は、免震構造のRC造(一部S造)地上4階建てで、最大8社のテナント企業が入居可能とし、各区画に事務所を設ける。
なお、今回の施設は、マルチテナント型物流施設で、複数の企業の入居を想定した汎用倉庫で、入居テナント企業は建設費や維持管理費を抑えて物流事業を展開できる見通しだ。加えて、特定の企業専用に建設するBTS型物流施設と比べ、事業開始までの期間を短縮するため、物流ニーズの多様化により急速に変化する事業環境に対応。
さらに、トラックの入場予約システムとオンラインチェックインシステムを導入する。トラックの入場予約システムは、トラックドライバーや運送企業が、トラックバースの予約をWeb上で行える。
具体的には、トラックの入場予約システムを利用することで、物流施設の入居テナント企業は、施設内作業や物資の移動計画が立てやすく、物流施設の運営効率を高められるだけでなく、トラックドライバーも平均荷待ち時間を約70%(59分)減らせる。
オンラインチェックインシステムは、トラックが物流施設から一定の半径内に入った際に、トラックドライバーが携帯電話から物流施設への入退場受付を登録可能なシステム。トラックバースへの接車前後の時間ロスを削減して、施設内の作業効率を上げられ、トラックドライバーの作業時間を約10%低減する。
DPL境古河は、免震構造のRC造(一部S造)地上4階建てで、延べ床面積は12万6660.75平方メートル。所在地は茨城県猿島郡境町みらい平二丁目3−1で、敷地面積は5万8438.45平方メートル。建物用途はマルチテナント型物流施設。
設計・監理はフクダ・アンド・パートナーズが担当し、施工は錢高組が担い、着工は2022年10月1日で、竣工は2024年4月30日、入居は2024年5月1日を予定している。
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