環境配慮に関して、今回の施設では、敷地内に44本の杭(直径約15センチ)を地上から地下約100メートルまでのスペースに打ち込み、地中熱を活用する「地中熱ヒートポンプ」を採用した。
地中熱ヒートポンプは、地中が外気に比べると夏は冷たく、冬は温かいという特性がある地中熱を活用することにより、通年で空冷エアコンに比べ30%以上の省エネを図れる。
さらに、湿度と温度を別々に調整でき、標準エアコンと比較して、約20%の省エネ効果がある「デシカント空調」を導入しているだけでなく、全館にLED照明などの省エネ器具を設けた。
デシカント空調は、デシカント外気処理機と高顕熱エアコンを組み合わせたシステムで、デシカント外気処理機による除湿は、水分を化学吸着で取り除くため、室内に余計な湿気を持ち込ませず、空調で生じる電気代が少ない。
BCP対策については、耐震構造と比較して、地震力を約3分の1に減らせる免震構造を建物に採用し、震度6強の地震でもほとんど損傷しない設計となっている。
加えて、停電時に、管理室や事務所エリア、倉庫の一部に、最大72時間にわたり電力を供給する非常用発電設備を施設内に備えている他、浸水対策として、洪水被害を抑えられる地盤の高さを確保した。
MFLP海老名Iは、免震構造のS造地上6階建てで、延べ床面積は約12万2180平方メートル。所在地は神奈川県海老名市中新田で、敷地面積は約5万4847平方メートル。設計・施工は日鉄エンジニアリングが担当し、着工は2021年5月6日で、竣工は2022年9月20日。
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