オリックス不動産は、神奈川県愛甲郡で計画を進めていたマルチテナント型物流施設「厚木IIIロジスティクスセンター」が2022年8月1日に着工したことを公表した。
オリックス不動産は、神奈川県愛甲郡で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「厚木IIIロジスティクスセンター」の開発に着手したことを2022年9月2日に発表した。
開発地は、圏央道「相模原愛川インターチェンジ(IC)」から約3.8キロの神奈川県内陸工業団地内に位置し、厚木市や相模原市内への配送だけでなく、圏央道経由で東名高速自動車道/中央高速自動車道の利用により、関東全域/西日本への広域配送に対応する。
加えて、首都圏中央連絡自動車道「圏央厚木IC」から約5.3キロの地域に立地し、JR相模線「原当麻駅」から約4.3キロのエリアにある。
厚木IIIロジスティクスセンターは、RCS造地上6階建てで、ダブルランプウェイ方式を採用し、各階に55台の10トン車が同時接車可能なトラックバースを備え、最小区画は約5223.14平方メートルとし、最大18テナントの入居に応じる。
1階のエントランスロビーには、フラッパーゲートを設置し、来訪者には事前に入場用の二次元バーコードを付与して、入場を許可された来館者のみが入れるようにし、オフィス水準のセキュリティを提供するだけでなく、感染症対策として非接触型のエレベーターを導入する。
さらに、倉庫は、床荷重が1平方メートル当たり1.5トンで、梁(はり)下有効高は5.5メートル以上とし、全館にLED照明を完備して、3〜5階に空調機器を取り付ける。
敷地内には、既存緑地を保存しつつ季節感がある「四季の庭」を配置し、四季の庭は、生物環境保全にも配慮し、地域との共生を図る他、建物内には、四季の庭が見える屋外テラス席を搭載し、屋外テラス席は昼食や休憩の際にリラックスした時間を過ごせる環境を用意する見通しだ。また、493台の普通車が停車可能な駐車場を設置する。
BCP対策に関して、免震システムや非常用自家発電機を建物内に配置する他、施設を防災配慮設計とし、近年ニーズが高まっている「危険物倉庫」も設ける。危険物倉庫は、入居企業が、一般倉庫では保管が困難なアルコール類など、消防法上の危険物を同一敷地内で格納可能。
環境配慮について、オリックスが、第三者所有モデル(PPAモデル)※1で、施設の屋根に太陽光発電設備を設置し、発電した電力を施設全体に供給する。これにより、年間の一次エネルギー消費量が実質ゼロとなる「ZEB」認証を設計時に取得するだけでなく、入居テナントには、太陽光発電設備で発電した電力の環境価値を譲渡する見込みだ。
※1 第三者所有モデル:第三者が電力需要家の敷地や屋根などを借り受けて太陽光発電システムを設置し、発電した電力を需要家に供給する事業モデル。
厚木IIIロジスティクスセンターは、RCS造地上6階建てで、延べ床面積は18万3354.15平方メートル。所在地は神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4025番1他(神奈川県内陸工業団地内)で、敷地面積は7万5544.56平方メートル。設計・施工は鹿島建設が担当し、着工は2022年8月1日で、竣工は2024年2月を予定している。
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