NTTアーバンソリューションズやNTTファシリティーズ、NTT都市開発などの6社は、カーボンニュートラルの実現に向け、空調制御に関する協業契約を締結した。今回の協業により、各社が持つ空調制御に関する技術や知見を組み合わせ、新築・既存を問わずあらゆるビル・施設にスムーズに導入できる空調制御分野におけるグリーントランスフォーメーションソリューションを確立することで、オフィスビルをはじめとした大規模な施設のCO2排出量を削減し、社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献する。
NTTアーバンソリューションズやNTTファシリティーズ、NTT都市開発などの6社※1は、カーボンニュートラルの実現に向け、空調制御に関する協業契約を締結したことを2022年4月20日に発表した。
※1 6社:NTTアーバンソリューションズ、NTTファシリティーズ、NTT都市開発、NTTコミュニケーションズ、アズビル、ダイキン工業。
国内のオフィスビルや商業施設では、エネルギー消費量の約5割を空調設備に使用する電力が占めており、カーボンニュートラルを実現するために、多くのビルに空調の省エネ技術を導入することが求められている。
しかし、新築のビルでは、省エネ性能の高い空調設備が導入されていることが多い一方、既存のビルでは設備更改コストなどの事情により、省エネ性能が劣る空調設備のまま運用されているケースが多数あり、社会全体のカーボンニュートラル達成に向けて、新築・既存に関わらずスムーズに導入できるグリーントランスフォーメーションソリューション※1(GXソリューション)の確立が急務とされている。
※1 グリーントランスフォーメーションソリューション:多様な環境問題を次世代の技術で解決することで、カーボンニュートラルなどの持続可能な社会の実現を目指す取り組みを指す。
そこで、NTTアーバンソリューションズやNTTファシリティーズ、NTT都市開発などの6社は空調制御に関する協業契約を締結した。今回の協業では、「GXソリューションの確立」「新築・既存を問わずあらゆるオフィスビル・商業施設に対応できる導入手法の開発」「全国のオフィスビル・商業施設への導入・展開」「認証制度への対応」を行う。
GXソリューションの確立では、人流や快適性、エネルギーの予測を基にAIが空調運転シナリオを算出するとともに、自動制御を行うGXソリューションを創出する他、GXソリューションの高度化や早期の社会実装に向け、さまざまなリソースを持つパートナー企業の参画を募集し、活動を推進する。
新築・既存を問わずあらゆるオフィスビル・商業施設に対応できる導入手法の開発では、NTTグループ所有のビル・施設でGXソリューションの実証を重ね、新築ビルだけでなく、既存のビルにも導入しやすい手法を作る。
全国のオフィスビル・商業施設への導入・展開では、NTTグループが保有している新築・既設ビル・施設へのGXソリューションの導入だけでなく、NTTグループ外の企業が保有している全国の大規模ビル・施設1万棟への採用を目指す。
一例を挙げると、都内にある延床面積10万平方メートルを超えるビルでは、オフィスや商業施設などを持つ複合施設であることが多く、GXソリューションを導入することで、エネルギー消費量を1年当たり約150〜350万キロワットアワー(電力量換算値)減らし、CO2排出量を1年当たり約700〜1600トン削減可能と試算している。
認証制度への対応では、開発したGXソリューションを建築物の省エネ性能に関する認証制度に対応させ、普及・拡大に取り組むことで、社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献する。
NTTアーバンソリューションズとNTT都市開発は、両社が保有するアセットでGXソリューションの確立・導入、環境整備などの準備を担当し、NTTファシリティーズ、NTTコミュニケーションズ、アズビル、ダイキン工業が、ビル運用技術・空調制御ノウハウの提供によるGXソリューションの確立、展開を担う。
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