九州電力とオプティムは、ドローンとAI解析技術でダム遮水壁の点検業務を高度化かつ効率化する新たな点検手法を確立した。
九州電力とオプティムは2022年4月、ドローンとAI解析技術を活用して、九州電力のダム遮水壁の点検業務で高度化・効率化を図り、高精度な設備異常検知及び大幅なコスト削減を実現したと発表した。
新しい点検手法では、九州電力がドローン測量で使用している独自の自動操縦プログラムを傾斜のあるダム遮水壁の壁面撮影に用い、オプティムが開発したAIによる画像解析を組み合わせた。両技術により、1センチ単位で、ダム遮水壁のひびや表面保護層の塗布の剥(は)がれといった損傷を確認できる高精度な設備異常検知が可能になった。
点検時間の短縮化、劣化判断基準の均一化ももたらされ、さらに経年劣化状況の可視化機能で損傷の見落としを防ぎ、点検業務の高度化と効率化を実現し、点検業務にこれまで掛かっていたコストを約40%削減したという。
今後は、社外へのサービス展開も視野に入れ、点検データを蓄積することで、過去の点検データとの比較により、将来的な経年劣化を予測する技術を開発し、AIによる最適な保修スケジュール作成管理機能の実装を目指す。
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