オプティムは、2022年3月31日に国土交通省が改定した「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」を確認し、同社製の3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」が準拠していることを公表した。なお、3次元計測技術を用いた出来形管理要領に準拠している、モバイル端末を利用したLiDAR測量アプリは「OPTiM Geo Scan」が国内初だという。
オプティムは、2022年3月31日に国土交通省(以下 国交省)が改定した「3次元計測技術を用いた出来形管理要領」を確認し、同社製の3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」が準拠していることを2022年4月8日に発表した。
国内では、生産年齢人口が減少することが予想されており、建設業界では働き手の減少を上回る生産性の向上を実現することが求められている。解決策の1つとして、国交省では、建設現場の生産性を高め、魅力的な建設現場を実現する取り組み「i-Construction」を推進している。
さらに、多様な規模の現場で、ICT施工を行える環境の整備と現場の最適化を目的に掲げた「ICT普及促進ワーキンググループ」を設立した。ICT普及促進ワーキンググループでは、ICT施工を対象に、モバイル端末を使用したLiDAR測量方法の使用についても協議し、詳細な検証の結果、モバイル端末を使用したLiDAR測量が、出来形管理計測に利用するために必要な精度(±50ミリ)を備えていると評価している。
上記のように策定された、3次元計測技術を用いた出来形管理要領を踏まえて、オプティムは、OPTiM Geo Scanの機能を検証し、今回の要領にOPTiM Geo Scanが準拠していることを確認した。
具体的には、3次元計測技術を用いた出来形管理要領の第14編土工(1000立方メートル未満)、床掘工、小規模土工、法面整形工編、第9章のモバイル端末を用いた3次元計測技術(多点計測技術)に準拠している。
これにより、さまざまな規模の現場での起工測量、中間出来高測量、工事の検査に使用する出来形測量など、工事の計画、設計・施工の開始から検査終了まで、建設全体のプロセスを通じて一貫して使え、業務効率の改善に貢献することが判明した。
OPTiM Geo Scanは、スマートフォンあるいはタブレットで土構造物などの測量対象をスキャンすることで、土木現場で必要となる高精度な3次元データを生成可能なスマートフォン用の3次元測量アプリ。
特徴は、ドローンやレーザースキャナーなどの利用が難しい小規模現場での使用を想定している点で、従来の光波測量と比較すると、測量時間を最大90%減らせる。加えて、費用面でも、既存の3D測量(ドローン、レーザースキャナーなど)に比べ80%以上のコストカットを達成した。
また、測量には専門知識は不要で、1人で手軽に測量を行えるため、人手不足や技術者不足解消に役立つ他、測量により取得した3次元データはxyzRGB形式にて出力可能なため、点群処理ソフトウェアやCADソフトを利用して、横断図などを作れる。
なお、オプティムは、「第4回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2022年5月25〜27日、幕張メッセ)に出展し、OPTiM Geo Scanを披露する予定だ。
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