東京都北区で延べ8万m2の地上39階建てタワマンの開発に着手、東急不動産らプロジェクト

東急不動産と日鉄興和不動産は、東京都北区上十条二丁目で高層タワーマンション「THE TOWER JUJO」の開発を進めている。

» 2022年04月27日 07時00分 公開
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 東急不動産と日鉄興和不動産は、東京都北区上十条二丁目で計画を進めている「十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」で、環境配慮型の高層タワーマンション「THE TOWER JUJO(ザ・タワー十条)」を開発することを2022年1月24日に発表した。

JR埼京線「十条」駅から徒歩1分

 開発地は。JR埼京線「十条」駅から徒歩1分の場所にあり、JR京浜東北線「東十条」駅から徒歩9分のエリアに位置し各駅へ短時間でアクセスできる。THE TOWER JUJOは、地下2階/地上39階建てで、総戸数578戸の分譲マンション。

「THE TOWER JUJO」のイメージ 出典:東急不動産プレスリリース

 建物では、ホテル「TRUNK HOTEL」やオフィス「SOHO 30 NIHONBASHI」のデザインを手掛けるJamo Associates氏をマスターデザイナーに、複合施設「TENOHA代官山」や商業施設「二子玉川蔦屋家電」のデザインを担ったSOLSO氏をグリーンデザイナーに起用した。

 マンション内におけるのウエルカムラウンジなど共用部の壁面や天井の一部に解体材を採用し、環境に配慮する他、SOLSO氏監修の緑を配置し、季節や年月の経過とともに変化と成長を楽しめる空間に仕上げる。解体材の再利用では、日本の伝統工法である在来工法の木造住宅を解体した際に発生する木材に不燃加工を施し、乾燥させた木材を使用する。具体的には、日本産の解体材で、樹種は杉、檜(ひのき)、栂(つが)。

「ウエルカムラウンジ」の完成イメージ 出典:東急不動産プレスリリース

 不燃加工については、不燃処理にホウ酸系薬剤を利用する。ホウ酸系薬剤は融点が高いために、空気中の水分と結合しにくく、結晶化を抑えられるので、見た目を美しく保てる。

 共用廊下には、リサイクル材を加工したサンゲツ製カーペットタイル「NT700」や長寿命化と軽量化により環境負荷を低減した東リ製の壁紙を採用し低炭素社会に貢献する。NT700は、耐久性や耐候性に優れた「原着ナイロン」を素材に活用している。原着ナイロンは、繊維を紡糸する前の原液に顔料を混ぜたもので、繊維中に顔料が練りこまれているため、色落ちしにくい。

「ウエルカムラウンジ」の完成イメージ 出典:東急不動産プレスリリース

 今回の建物では、市場で発生するカーペットタイルの廃材を回収し、再資源化によって作られたリサイクルパウダーをバッキングに使用し循環型社会の実現に貢献する。

 東リ製の壁紙は、防汚加工により、汚れがつきにくく、製品の美観を長期間保ち、貼り替えサイクルの長期化を達成しているだけでなく、一般のビニール壁紙に比べ20〜25%の軽量化を果たし、輸送時に必要なエネルギーを減らしている。

 THE TOWER JUJOのマンションギャラリーでは、屋根上に東急不動産の再生可能エネルギー事業「ReENE(リエネ)」の太陽光パネルを設置し、施設で使用する電力の一部に活用する。太陽光発電システムの導入により、原油換算で年間約1683リットル、CO2にして年間約3.4トンのカットが見込める。

THE TOWER JUJOの概要

 THE TOWER JUJOは、RC造(一部S造)地下2階/地上39階建てで、延べ床面積は8万996.68平方メートル。所在地は東京都北区上十条二丁目1001番で、敷地面積は7071.32平方メートル。総戸数は578戸(事業協力者住戸184戸含む)で、間取りは1〜4LDKを用意し、専有面積は41.41〜125.94平方メートル。用途地域は、商業地域、高度利用地区、防火地域。

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