KDDIは、有人地帯での補助者無しの目視外飛行(レベル4)を見据え、4G LTEモバイル通信を軸にしたドローンの遠隔自律飛行に必要なツールをパッケージ化した「スマートドローンツールズ」で市場のニーズに応えていく。
KDDIは2022年2月15日、モバイル通信や運航管理システム、クラウドなど、ドローンの遠隔自律飛行に必要なツールをそろえた「スマートドローンツールズ」の提供を開始した。
2022年度の法施行が予定されている「有人地帯における補助者なし目視外飛行(レベル4)」の解禁で、物流やインフラ点検、災害時の監視などで、ドローン利用の加速が期待されている。KDDIではパッケージ化したドローンサービスを用意することで、ドローンの遠隔運用を検討している企業のニーズに応えられるとしている。
スマートドローンツールズは、ドローンの遠隔自律飛行に必要な基本ツールをまとめた「4G LTEパッケージ」に、さまざまな利用シーンに対応する「オプション」を組み合わせた形でサービス展開。
4G LTEパッケージは、全国どこからでもドローンの遠隔操作や映像のリアルタイム共有が可能な「運航管理システム」、撮影したデータを100GBまで管理できる「クラウド」、データ使い放題の「モバイル通信」の3つのツールをまとめ、月額4万9800円で提供する。↓l_is20220216kddi02.jpg,,「4G LTEパッケージ」の3つのツール 出典:KDDIプレスリリース
別途料金で機能追加できるオプションには、クラウド容量を100GB単位での拡張可能な月額5500円のサブスクリプションをはじめ、高精度測位情報配信業者のジェノバとの提携に基づく、ネットワーク型RTK-GNSS測位手法1つVRS(Virtual Reference Station)を用いた点検や測量で対象物を正確に捉えられる高精度測位、飛行判断に役立つ小型気象センサー、飛行ルート上の空の電波品質を測定する上空電波測定をライアンアップ。加えて、プロドローンやACSL、韓国LG Uplusの用途別にそれぞれ特長のある計5機体の販売、飛行許可承認申請も含む導入サポートも行う。
また、ドローンに最適化された耐ノイズ設計で安定した通信を実現するドローン専用通信モジュール「Corewing 01」を開発し、2022年4月から提供開始する他、国内外11機種へ順次搭載していく。
Corewing 01は、モバイル通信の上空利用に最適化されたドローン専用通信モジュール。通常ドローンへのモバイル通信モジュール搭載時に個別開発が必要となる耐ノイズ設計や電波ログ、運航管理システム連携に標準で対応しており、開発負荷を大幅に軽減する。
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