三菱電機がDXとスマートシティーをテーマとした展示場を開設、AI配筋検査も展示産業動向(1/4 ページ)

三菱電機は、東京都千代田区のオフィスビル「東京ビルディング」内で、DXとスマートシティーをテーマとした展示場「XCenter」をオープンした。2022年におけるXCenterの目標来場者数は3000人で、100〜200社の社員が来場することを想定している。なお、当面は、三菱電機に所属する社員からの紹介のみで来場予約が可能だが、Webサイトから予約し一般消費者が来場できる仕組みの構築も検討中だ。

» 2022年02月07日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 三菱電機は、本社が入居するオフィスビル「東京ビルディング(東京都千代田区)」で、DXとスマートシティーをテーマとした展示場「XCenter(クロスセンター)」を2021年12月9日に開設した。

 同日に本社で記者発表会を開いた。会場では、三菱電機 専務執行役 ビジネスイノベーション本部長 松下聡氏と同社 ビジネスイノベーション本部 スマートシティープロジェクトグループマネジャー 森垣努氏が今回の施設を開発したビジネスイノベーション本部とXCenterについて説明した。

 その後、会場を移し、三菱電機 ビジネスイノベーション・DX戦略室 スマートシティープロジェクトグループ営業担当マネジャーの小池茂樹氏が、XCenterで展示しているソリューションの一部を紹介した。

17種類のソリューションを展示

三菱電機 専務執行役 ビジネスイノベーション本部長 松下聡氏

 三菱電機の松下氏は、「ビジネスイノベーション本部は、2020年4月に社長の直轄組織として設立し、柱となる事業の創出や社員育成の推進、グループ会社を含む全社事業のDX化でけん引役を務める。事業の創出では、i-Construction、スマートシティー、防災・減災、スマートモビリティー、ヘルステック、グリーンイノベーションの6領域を対象としている」と語った。

ビジネスイノベーション本部が事業の創出を狙う6領域
三菱電機 ビジネスイノベーション本部 スマートシティープロジェクトグループマネジャー 森垣努氏

 三菱電機の森垣氏は、「XCenterは、オープンイノベーションにより新たなソリューションを共創することを目的に開設された施設で、RESILIENCY、DIVERSITY、ACCESSIBILITY、SUSTAINABILITYをテーマとした4つのコーナーで構成されており、当社が展開する17種類のソリューションを展示している」と話す。

 RESILIENCYでは、「社会と暮らしの安全安心が守られるまち」をモチーフに、コンクリート構造物の配筋検査を支援する「AI配筋検査システム支援サービス」や複数の認証技術をクラウドで提供する統合認証サービス「MistyAuth(ミスティ・オース)」、センサーへの攻撃を高精度に検知する「センサー攻撃シミュレーター」などを陳列している。

 DIVERSITYでは、「誰もがイキイキと豊かに暮らせるまち」をコンセプトに、AI見守りサービス「kizkia-Knight(キヅキアナイト)」、アニメーションライティング誘導システム「てらすガイド」を用いた案内業務、コミュニケーションアプリケーション「しゃべり描きアプリ」、高齢者用見守りソリューションを披露。

 ACCESSIBILITYでは、「移動や暮らしのサービスが円滑化され人々の活動が活性化したまち」をイメージし、デジタル地域通貨を利用した顔認証決済やパーソナルモビリティーの自動運転を支援する「オンデマンド自動運転管制サービス」、空飛ぶ車での使用を想定した「風況データ利活用サービス」をディスプレイしている。

 SUSTAINABILITYでは、「資源を有効に活用しながら快適に過ごせるまち」を意識し、RPAとAIチャットロボットを組み合わせた「RPAgent(アールピーエージェント)」や食器を回収する「テレプレゼンスロボット」、食器を収納する協働ロボット「MELFA ASSISTA(メルファアシスタ)」、ZEB向けの中央監視システム「ICONICS」、地域エネルギー最適化ソリューションをアピール。

「XCenter」の展示内容

 当日は、三菱電機の小池氏が、XCenterで、AI配筋検査システム支援サービス、kizkia-Knight、デジタル地域通貨を利用した顔認証決済、オンデマンド自動運転管制サービス、風況データ利活用サービス、RPAgent、テレプレゼンスロボット、MELFA ASSISTAのプレゼンテーションと実演を行った。

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