日本ヒュームは、工事を一時中断することなく、現場から離れた場所でも杭施工をPCやタブレット上で管理できる次世代型施工管理システム「Pile-ViMSys」を開発した。
日本ヒュームは、連動する次世代型施工管理システム「Pile-ViMSys(パイルヴィムシス)」の基本開発(フェーズ1)を2021年7月に完了した。Pile-ViMSysは、Pile Visualization Management Systemの略称で、杭打機に設置した制御盤やモニターなどから成る杭施工管理装置「アースガイド」と連携することで杭施工の進捗状況を見える化する。
Pile-ViMSysは、杭打機に据え付けられている施工管理装置「アースガイド」と、専用タブレット「i-Pile-ViMSys(アイ・パイルヴィムシス)」を無線でつなぎ、管理者が杭施工管理を行う上で必要な管理作業を、施工現場内の離れた場所からでも行うことができるようになる。
これまで、施工データの確認作業は、杭打機に据え付けられている杭施工管理装置「アースガイド」本体で確認する必要があるため、安全に配慮して一時作業を中断して確認していた。
しかし、新システムにより、杭打機に近づくことなく、オンタイムで施工データの確認が行えるので、施工中の安全性と施工データ管理の適時性が向上することが見込まれる。
また、Pile-ViMSysは、杭施工管理装置のアースガイドで取得した全ての計測データをクラウドにオンタイムで自動アップロードする機能を搭載。そのため、インターネット環境さえあれば、PCやタブレットなどを用い、杭工事管理者のみならず、設計者、工事監理者、監理技術者など全ての工事関係者がどこにいても、リアルタイムで施工状況を共有しながら杭の施工状況を確認することが可能になる。
今期(フェーズ2)以降では、現場での実証を重ね、取得データ活用によるDX対応の機能を追加し、Society5.0」で実現するスマート社会に対応した建設DXシステムを2023年度中に完成させる予定としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.