ワークスモバイルジャパンは、建設業などで勤務する施工管理者1568人と現場作業者1537人を対象に、インターネットを用いて実態調査を行った。結果、施工管理業務の多くをアナログ作業で行っていることや緊急事態宣言以降、リモートワークでカバーする仕事が増えたこと、連絡手段として電話とメールが多様されていることが判明した。
ビジネス版のLINE「LINE WORKS」を運営するワークスモバイルジャパンは2020年11月6〜9日、建設業や不動産業、建物サービス業で働く施工管理者1568人と現場作業者1537人を対象に、インターネットを用いて実態調査を行った。
調査結果によれば、施工管理の業務に関する回答で最多だったのは、リサーチに応じた施工管理者のうち47%が答えた「現場で写真を撮って、事務所に帰ってから整理(している)」だった。次いで、「何かと紙で出力する事が多い」が43%で、「会って会議する習慣がある」が41%、「報告書/日報を書くために事務所に戻っている」が29%、「1日に複数の現場を行き来しないといけない」が25%、「連絡事項の周知徹底が難しい」が20%、「Excelでスケジュールを管理している」が18%と続いた。
また、リモートワークの状況について調べたところ、2020年4月7日に緊急事態宣言が発令されて以降、遠隔作業で行われる業務が以前と比べて6%アップし業務全体の13%をカバーしていることが明らかになった。将来的には業務全体のうち23%はリモートワークで対処可能だと見込まれていることも分かった。
リモートで対応できそうな業務について、対象の施工管理者に質問したところ、「社内、協力会社、顧客の朝礼、夕礼、打ち合わせ、会議」や「現場の確認、報告、指示」の他、スケジュールや工程の管理、現場写真の管理と送信、予算管理、注文書、請書、請求書の作成と発送といった「情報共有」が挙げられた。
施工管理者1人あたりの平均担当現場数と1日の平均コミュニケーション量について、対象の施工管理者に尋ねると、平均担当現場数は4現場で、1日の平均コミュニケーション量は社内が27人で、社外は13社だった。仕事の連絡手段で、最も多かったのは全体の92%が回答した「電話」だった。次に、「メール」が88%で、「FAX」が42%、「SMS(ショートメッセージサービス)」が39%、「LINE」が34%。なお、対象の現場作業員では全体の45%が仕事の連絡ツールにLINEを使用していたが、LINEの利用を認めている建設会社は全体の25%だった。
LINEのメリットについて、対象の施工管理者532人に聞いたところ、最多だったのは全体の53%が答えた「やりとりした履歴が残る」。次いで、「気軽に連絡できる」が52%、「相手が既読したかが分かる」が46%、「相手の時間を気にしなくていい」の順となった。一方、デメリットについては「セキュリティに不安がある」と全体の25%が回答した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.