ヒューマンタッチ総研は、新型コロナウイルス感染症拡大が急速に悪化しつつある現在、建設業の雇用環境にどのような影響を及ぼしたか、各種統計から独自に分析した。レポートによれば、建設業の業況は、他産業に比べて比較的好調であり、新規求人の落込み幅も全産業で最小だったことが判明した。
ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は2020年7月31日、「新型コロナウイルス感染症拡大が建設業の雇用環境に与えた影響」と題する独自レポートを発表した。
日本銀行が四半期ごとに実施している企業短期経済観測調査(短観)の2020年6月調査から、企業の景況感を示す業況判断指数※を産業分野別にみると、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、「製造業」は同年3月調査から26ポイント低下してマイナス34ポイントとなった。業況が最悪だった「宿泊・飲食サービス業」は、3月調査から32ポイント下落して、マイナス91ポイントで過去最低の数字。
一方、「建設業」は、3月調査と比較すると21ポイント低くなってはいるが、6月単体ではプラス15ポイントと、依然として増加を維持しており、情報サービスのプラス20ポイントに次いで好調な業況となっている。
※ 業況判断指数:「景気が良い」と感じている企業の割合から、「景気が悪い」と感じている企業の割合を引いたもので、マイナス幅が大きいほど業況が悪いと判断される
ハローワークにおける新規求人数の前年同月比増減率での推移を産業分野別にみると、建設業の2020年5月新規求人は前年同月比で11.3%の減少となり、全産業分野の中で最も減少率が低かった(図表2)。
製造業は42.8%の減少、最も減少率が高い宿泊業・飲食サービス業では55.9%減となっており、建設業における人材需要が、新型コロナウイルスの悪影響を受けながらも比較的堅調であることが判明した。
●建設業の人材動向と採用活動状況に関する無料Webセミナー開催
※本セミナーは終了しました。
ヒューマンタッチ総研が「新型コロナウイルス感染拡大による採用活動への影響とオンライン面談の有効な実施方法」について2020年8月26日に、無料オンラインセミナーを初開催。
今回のオンラインセミナーでは、建設業界の人材動向と採用活動状況を知りたい方や採用業務の効率化を検討中の人事労務担当者、管理職や経営者を対象に、新型コロナウイルス感染症拡大による建設業界の人材採用活動状況と建設技術者の転職意識の変化について、また各社が取り組んでいるオンライン面談の有効な実施方法など、ヒューマンタッチ総研が調査した結果を基に具体例を交えて紹介する。
■セミナープログラム概要
講師:北川祐作氏(ヒューマンタッチ総研 副所長)
講演名:「新型コロナウイルス感染拡大による採用活動への影響とオンライン面接の有効な実施方法」
会場:Zoom 利用によるオンラインセミナー
申込方法:要事前申し込み
定員:100人
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