ジャパンドローン2020 特集
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» 2020年10月13日 07時00分 公開

Japan Drone2020:海岸のパトロールや溺者の救出に役立つ「レスキュードローン」を開発、JDRONE

JDRONEは、海岸のパトロールや溺者の救出に役立つ「レスキュードローン」を開発した。レスキュードローンは、DJI製の産業用ドローン「MATRICE 300 RTK」をカスタマイズしたもので、アナウンス機能や緊急浮力体の投下機能を備えている。

[遠藤和宏,BUILT]

 JDRONEは、建設分野のドローンが集結する国際展「Japan Drone2020|第5回−Expo for Commercial UAS Market −」(会期:2020年9月29〜30日、幕張メッセ)に出展し、神奈川県片瀬西浜で行われた「ドローンを活用した海岸パトロール」の事例をパネルなどで紹介した。

スピーカーや緊急浮力体の投下装置を搭載したレスキュードローン

 神奈川県では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、県内25カ所の海水浴場を2020年夏は開かないと発表した。各海水浴場では、2020年夏は海開きを行わないため、来場者数が減少すると想定して、海の事故を防止するライフセーバーの人員を減らした。

 江ノ島に隣接する片瀬西浜では、少人数のライフセーバーで、海外を巡回するため、2020年7月18日〜8月23日のパトロール活動にドローンを取り入れ、来場者の安全を確保した。JDRONEは、レスキュードローンの提供とパイロットを派遣することで、ドローンを活用した海岸パトロールに参画した。

「レスキュードローン」
片瀬西浜での「レスキュードローン」のパトロールエリア

 ドローンを用いたパトロールでは、片瀬西浜にある海水浴用の遊泳エリアとサーファーなどが利用するマリンスポーツエリアを来場者が正しく利用するように、飛行させたレスキュードローンが装着したスピーカーで上空から現場の担当者が呼びかけた。危険な行動をする来場者に注意喚起も行った。

 また、溺者を発見した際には、ライフセーバーと連携しながら、必要であれば、空中のレスキュードローンから緊急浮力体を要救助者の付近に落下させ、レスキュー活動を支援した。緊急浮力体は、水面に落ちた瞬間に1.8メートルの大きさに広がり、遠隔操作に応じている。

緊急浮力体を投下する「レスキュードローン」

 使用したレスキュードローンは、DJI製の産業用ドローン「MATRICE 300 RTK」をカスタマイズしたもので、アナウンス用のスピーカー「インフォームユニット」と搭載物の投下装置「投下ユニット」を搭載している。

 インフォームユニットは、無線で来場者に直接呼びかけられ、最大105デシベルで音声ファイルを再生する機能も備えている。投下ユニットは、搭載しているレスキュー浮力体を海面に落とせる。

 今回のパトロールでは、補助的にDJI製産業用ドローン「MAVIC 2 Enterprise Zoom」もフライトさせて、同機のスピーカーで危険な行為をする来場者に注意喚起を行った。

 JDRONEの担当者は、「レスキュードローンを使用した海岸パトロールは、新型コロナウイルスの感染対策や海岸における巡回活動の省力化につながるため、神奈川県だけでなく、海に隣接する他県でも需要があると考えている」と語った。

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