6月の調査では、「投資対象として魅力的なアセットタイプ」を質問したところ、トップ3は「物流施設」が33%で1位となり、続いて「住宅」(32%)、「オフィス」(27%)という順位となった。ECの拡大が加速することへの期待を受けて、物流施設に対する投資家の注目が高まっていることが、アンケート結果にも反映された。
一方、オフィスは、中長期的な需要の見方が分かれてきていることが順位の低下につながったと分析。7月に入り、新型コロナウイルス感染は、再び拡大しており、収束の時期については依然として予断を許さない状況にある。不動産投資の観点から注目されているアセットについても、個別の慎重な判断が求められることになると言及する。
CBRE キャピタルマーケット インベストメントプロパティ 副本部長 シニアディレクター 山田泰秀氏は、「新型コロナウイルスの流行で企業業績が振るわない中、さまざまな企業から不動産を活用した資金調達の相談が増えている。銀行との取引関係の中で、業績悪化にもかかわらず、資金繰り支援を受けるには、企業にも一定の財務内容の改善が求められる中、不動産が重要な役割を担うケースが増えている」とコメント。
また、「金融機関からの提案によるセールアンドリースバックでは、実際に利用している不動産の中身をどこまで把握できた価格評価なのかという不安もある。中立的な立場で、マーケットを反映した不動産のプロからの意見が欲しいというリクエストが多く寄せられており、CBREでは、実際の利用面積の検証、他社に賃貸した際の貸床面積の算出、その際の賃料相場、さらに今後のオフィス利用の在り方をも見据えた総合的なアドバイスが可能だ」としている。
■調査時期:
・3月調査(2020年3月10〜31日)/回答数95社
・6月調査(2020年6月9〜30日)/回答数97社
■回答者の属性:
アレンジャー、レンダー(シニアを主とする)、レンダー(メザニンを主とする)、デベロッパー・不動産賃貸、アセットマネージャー( J REIT を主とする)、アセットマネージャー( J REIT 以外を主とする)、エクイティ投資家、その他
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