トモロボスライダーは、トモロボが作業する始点と終点のそれぞれに設置して使用する。トモロボがスライダーに乗り上げると、シーソーの原理で本体が浮き上がる。本体の運搬用取手を引けば、横にスライドする仕組みだ。トモロボスライダーを用いることで、オペレーターの作業ロスが大幅に軽減し、現場には1人の作業員を配置するだけで済むようになった。
通常、鉄筋結束の作業は、熟練した職人でも1日に結束できるのは、6500カ所ぐらいだという。しかも夏場や冬場などは、作業効率が30%以上落ちてしまう。しかしトモロボであれば、安定して1日8100カ所のペースで稼働する。仮に1人で2〜3台のトモロボをオペレーションすれば、生産効率が大きく向上する。
同社は、マックスが大径鉄筋対応の大口径モデル「RB-610T」をしたのをきっかけに、鉄筋径D16×D16〜最大D38×D16×D16まで結束できるロボットを開発中。このサイズの鉄筋は、建築現場ではビル・マンションの梁(はり)柱や耐圧スラブ、土木現場では橋梁(きょうりょう)やトンネルなどでの結束で多用されているという。
ブースでは、新ロボットのモック(模型)が展示されていた。新ロボットが発売されればトモロボの活躍の場がより広がり、職人の負担がより軽減されるだろう。希望小売価格はトモロボが220万円。トモロボスライダーは、5万5000円(ともに税別)。
総力特集:
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