さらにマスクをした人が咳をした場合、呼気がどのように拡散するかも解析している。
マスクを装着のシミュレーションでは、呼気は前面に飛散しない結果である。コロナウイルスが咳によって感染する恐れがあるとしたなら、マスクは必ずしなければならないということは明らかである。
こうしたCFD解析には、3次元モデルが必要となる。3次元モデルとして、RevitなどのBIMソフトのデータが活用できるため、今後はBIMと連動した解析が期待される。環境シミュレーションでは既に、外部の風・通風解析については、Revit連携ツールを開発している。
その他、施工では、ICT建機やロボットによって、危険な作業を人間に代わって行うというようなことも、想定されるであろう。現時点では、単純作業しかできないものが多いが、ロボティクスの発展は早く、近いうちに遠隔操作の建設機械や自動施工ロボットの実用化は現実のものとなるのではと思う。
今回、私の提言で、すぐに業界が変わるというわけではないだろう。しかし、建設業界は、コロナ災害に屈してはならない。BIMを核として、これまで上述したテクノロジーを統合して活用することで、古い体質を捨て、新たな未来を手に入れよう。社員全体が意識を変え、創意工夫を行い、建設革命を起こせる企業でなければ、新しい時代に、生き残ってゆくことはできない。今こそ、その力を蓄え、そして前へ進んでゆこう!
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