ALSOKが構想する都市空間全体のセキュリティ「現代版火の見やぐら」、五輪に向けた警備ロボの活用もファシリティマネジメント フォーラム2019(3/3 ページ)

» 2019年04月23日 06時23分 公開
[石原忍BUILT]
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AIやサイバーセキュリティ監視など

 ロボット以外では、ドローンを活用したサービスにも注力している。太陽石油四国事業所に設置されているフレアスタック(余剰ガスを無害化するために燃焼させる施設)の点検や地震発生時に被災現場の状況確認などに活用している。

 検討を始めている最先端の技術としては、X線の検査結果から刃物や危険物をAIで自動検知する技術、物理空間とサイバーの両方を監視するサイバーセキュリティシステムがある。これは、サイバー空間の監視に、警備会社ならではのフィジカル空間の監視を掛け合わせ、両空間を意識した「融合セキュリティ」による真の多層防御を構築することで、予兆分析、早期発見、被害の極小化につなげる。

ALSOKが提案するサイバーセキュリティシステム

 また、街中で道に迷ったり、体調が悪くなっていたりする人をディープラーニングで見つけ出し、警備員のスマートフォンに通知。現場に駆け付けた警備員が状況に応じて適切な対応を行う、新たなおもてなしサービスの開発も進められている。

 都市空間全体のセキュリティでは、現代版「火の見やぐら」を提案する。スカイツリーに広域監視カメラ(鳥の目)を設置し、広範囲から俯瞰的に事故や災害の迅速な発見と位置を特定。各施設には、4Kカメラ(虫の目)を配置して、撮影画像からAIによって不審者、特定人物、危険物を検知する。さらに、警備員や警備ロボット、ドローンのカメラ(魚の目)で、現場の映像情報を取得して、クラウドなどでリアルタイムに共有する。鳥>虫>魚の俯瞰から地上までの異なるレベルの視点で、都市全体を包括的に警備するシステムが構想されている。

次世代の警備システム。現代版火の見やぐら
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