マプリィは「mapry M2」標準セットの価格を見直し、100万円に設定した。独自ソフトの併用でハイエンド機並みの精度を実証し、地図レベル500分の1の道路台帳作成に対応する。これまで数千万円を要した測量業務の内製化を後押しする。
マプリィは、一般車両のルーフに簡単に搭載できる車載型モバイルマッピングシステム「mapry M2」について、LiDAR1台を搭載した標準セットの本体価格を100万円(税別)に改定し、2026年4月から提供を開始している。
従来、車載型のモービルマッピングシステム(MMS:Mobile Mapping System)を導入するには、数千万円規模の初期投資が必要だった。そのため、自社で機材を保有できる企業は一部の大手や専門業者に限られていた。今回のシステム成熟と生産体制の最適化による大幅な価格改定は、中小規模の建設会社や測量会社が3D点群取得プロセスを「自社製化(内製化)」する動きを強力に後押しする。
「100万円のハードウェアで本当に実務に使えるのか」という現場の疑問に対し、マプリィは外部研究機関と協力して詳細な精度検証を実施し、その結果を公開した。
一般道路や悪路など実際の現場環境で、基準点を用いた絶対精度を検証したところ、極めて高い測位精度を証明した。時速30〜40キロでの走行時では、水平/鉛直ともに絶対精度±50ミリ程度、時速40〜50キロでの走行時でも±100ミリ程度に収まっている。一般道路での短距離走行(時速0〜30キロ)に至っては、平均で水平誤差29ミリ、標高誤差33ミリの数値だった。
また、取得したデータを汎用の外部システムとマプリィ独自の解析ソフト「mapry Windows版」の双方で処理し、数千万円クラスのハイエンド業務用MMSのデータと比較。汎用システムではGNSS(全球測位衛星システム)解析にズレが生じるケースもあったが、自社ソフト「mapry Windows版」で処理した点群は、ハイエンド機の公称誤差範囲(RMS約25センチ)となった。
検証の結果、安定受信(FIX)状態のデータを同じソフトで処理すれば、100万円の機材であっても公共測量などで求められる「地図情報レベル1/500相当の道路台帳作成」に十分適用可能だという。
今回の検証結果を基に、他の現場でも業務用MMSと独自ソフトの点群データの比較検証を継続して実行している。さらに、取得した高精度な点群データを活用し、「道路台帳を自動生成するAI」の学習用データとして評価する取り組みも進めている。
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