鹿島建設は、設備機器に小型エッジコンピュータを外付けし、AIで自動制御する「K-BOX」を開発した。新築/既設建物に導入でき、自社施設での実証では空調エネルギー消費量を約3割削減した。
鹿島建設は2026年6月10日、オフィスに設置される空調機などの設備機器に小型エッジコンピュータを外付けし、AIで自動制御するシステム「K-BOX」を開発したと発表した。
機器の改造は不要で、新築/既設建物問わずフロアやテナント単位で制御内容をカスタマイズできる。クラウド型気象情報サービスとの連携で天候の変化に応じた制御も可能だ。
小型エッジコンピュータから成るK-BOXは、外気や室内の温度/湿度、電力消費量などの一般的なスマートビルで取り扱うデータに加え、設備機器の動作特性情報をAIが分析し、設備機器を最適に自動制御する。
小型エッジコンピュータは、基本ユニットと拡張ユニットで構成。基本ユニットは各空調機と接続し、外気と室内の温度/湿度や空調機の動作特性などの情報を収集/加工して制御信号の伝達を行う。拡張ユニットは基本ユニットを通じて得た情報を分析し、算出した室内温度/湿度の最適値に基づき空調機を自動制御する仕組みだ。
小型エッジコンピュータの設置台数は、建物の規模やテナントごとのニーズにあわせて増減可能。小型エッジコンピュータが故障した場合に自動的で従来の運転に切り替わるフェイルセーフ機能を搭載した。
鹿島は東京都内の自社施設で、一部の空調機制御に新システムを試適用し、評価試験を実施した。従来、建物管理者が設定した室内温度/湿度の目標値に基づく空調運転を実施していた。実証ではAIが、建物利用者が快適と感じる範囲内で、エネルギー消費量が最小となる室内温度/湿度の組み合わせを1時間ごとに探索して空調機を制御した。
その結果、快適性を維持しながら、従来の運転時(2024年実績)と比べて、空調機のエネルギー消費量を中間期で28%、夏期で32%、冬期で33%削減できることを確認した。
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