高砂熱学工業、YKK AP、阪和興業の3社は、機械設備ユニットのアルミフレーム工法に、再生材率100%のアルミニウム材を採用する取り組みを本格運用する。建築設備業界で初の試みとして、オフサイト生産の活用により施工段階のCO2排出量を10.8%削減を見込む。
高砂熱学工業、YKK AP、阪和興業は2026年6月、高砂熱学工業の「T-Base」プロジェクトで、機械設備ユニットのアルミフレーム工法に再生材率100%のアルミニウム材を採用する取り組みを同月より本格運用すると発表した。
素材の製造や供給、流通、施工の各領域に強みを持つ3社が連携し、機械設備のユニットを施工する段階での環境負荷の低減を目指す。
T-Baseは、現場の施工プロセスにとどまらず、営業・設計・調達・生産・施工・維持管理といった事業のプロセス全体にわたる「建設事業プロセスの変革」を実施するプラットフォーム構築の取り組みだ。
その一環で、建築設備ユニットの標準化やオフサイト生産を推進し、標準化した多様なユニットをブロックとみなして、オフサイトで生産したブロックを現場で組み上げる「BLOCKS」の考えをベースとしている。実現すれば、オフサイトでの安定した生産と同一仕様かつ同一材料による計画的な調達が可能となる。
従来の建築設備施工は、現場ごとに仕様や設計が異なる「一品施工」が主流で、使用材料も物件ごとに個別調達されてきた。そのため、再生材などの環境配慮型材料を計画的かつ安定的に活用することが難しい側面が課題となっていた。
今回は、YKK APが製造する再生アルミニウム100%材「Re・AL」を活用する。阪和興業が建築設備向けの調達や加工、供給体制を構築し、高砂熱学が設備ユニットへ適用することで、施工品質や生産性を維持しつつ施工段階の環境負荷低減を図る。
対象となるアルミフレーム工法は、空調機器を中心とした設備機器やフレーム、防振部材などをオフサイトでユニット化し、現場へ搬入する。発表によると、再生材率100%のアルミニウム材を採用することで、建設資材の製造から施工までに発生するアップフロントカーボンを従来工法比で10.8%削減したという。
CO2排出量の削減に関しては、国際保証業務基準「ISAE 3000」「ISAE 3410」に準拠した独立第三者による限定的保証を2026年4月1日付で取得している。
3社は今後、T-Baseを活用した設備ユニットのさらなる低炭素化を進める。また、アルミニウム資源の循環スキームを構築し、建設業界におけるサーキュラーエコノミーの推進を図る。
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