Info Hubは、全国約380自治体の議会議事録をAIで分析し、サウンディング調査や入札公告の議論段階にあたる川上で公共事業の兆候を捉える新規案件探索サービス「Info Hub」をの提供開始した。従来の建設専門紙や入札データベースなどの事業確度の高い公共工事の発注情報ではなく、議論段階から新規案件情報を集められ、個人の人脈や経験にも依存しない。
Info Hubは2026年3月25日、建設や公共ビジネス向けの新規案件探索サービス「Info Hub」の提供を開始した。サウンディング調査や入札公告の前段階で事業機会をキャッチできる。
Info Hubは、各自治体の議会委員会の議事録を収集して分析し、事業化前の段階で議論されている情報を抽出。「公共事業 予兆・案件リスト」として一覧化し、事業の性質や対象分野、短期〜中期〜長期の時間軸で体系的に整理する。対象はPFI(民間資金活用事業)やDBO(設計、建設、運営を民間事業者に一括で委託する事業)、ウオーターPPP(官民連携事業)、コンセッションといった大型案件に加え、指定管理や土木、インフラ案件なども含む。
対象の議会は、47都道府県や20政令指定都市、62中核市、東京23区の他、人口規模や財政力を基準に選定し、合計で全国約380自治体。議会開催の周期に合わせ、3カ月を1クールとしたサブスクリプション形式で提供する。委員会議事録が公開されていない場合は、本会議議事録を代替データとして活用する。
関心の高い案件については、別途オーダーメイドで「公共事業 予兆・案件詳細レポート」として提供する。レポートは、案件概要や審議経緯、関連ベンチマーク(先行事例や他自治体の比較対象事例)、キーパーソン(関連する主要行政担当者、議員、企業、団体)情報に加え、事業構造やリスク、今後の動向予測などのInfo Hub分析を含む。事実情報と分析情報を分離し、意思決定に利用しやすい形で整理する。
情報源は議会議事録に限定し、公式発言ベースのデータのみを用いることで信頼性を確保する。従来の入札情報や建設専門紙といった事業確度の高い情報ではなく、議論段階から案件を把握できる点が特長だ。これまでの個人の人脈や経験に依存しがちな情報収集を標準化し、限られた人員でも進められる。
導入ユーザーの大手ゼネコン営業開発担当者は、「案件リストのラインアップだけでも有益と感じた。自分で調べる時間を節約でき、情報の一覧性がある点を評価している。建設委員会だけでなく、非建設委員会の情報にも関心があり、分野横断的に案件を把握できるのは従来にない価値だ」と評価。不動産管理企業の事業開発担当者は、「案件リストで全体を把握し、必要な情報だけを深掘りできる二段階モデルは合理的。案件リストから必要な部分を課金する形は、社内での導入判断もしやすい」とコメントする。
近年はインフラの老朽化が進み、2030〜2040年には建設後50年以上の施設が6〜7割に達する見通しだ。同時に多くの地方公共団体が厳しい財政状況に直面しており、生産年齢人口は2020年から20年間で約1300万人の減少が見込まれる。
こうした状況を受け、民間の資金や経営ノウハウを活用するPPP/PFI(官民連携/民間資金活用)事業に対し、政府は2022年から2031年の10年間で事業規模30兆円、累積事業数650件の増加を目標に掲げるなど、市場規模が拡大している。一方で、建設会社では、慢性的な人手不足や情報収集の負荷、案件状況把握の難しさなどの課題が顕在化している。また、新規案件情報はサウンディング調査が公表された段階で把握するのが一般的だったが、その段階では既に多数の企業が動き出しており、競争で差別化を図るのが困難だった。
Info Hubは、サウンディング調査の前段階にある「兆候」を体系的に収集し、早期に案件獲得の機会をキャッチすることで、従来の入札で抱えていた問題の解決につなげる。
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