三菱電機ビルソリューションズは、日立との合弁会社でホームエレベーターを販売する三菱日立ホームエレベーターを完全子会社化する。2025年9月に累計7000台を生産したエレベーターメーカーを子会社化することで、個人住宅用から超高層ビル向け高速エレベーターまでをラインアップする国内唯一の昇降機事業会社となる。
三菱電機ビルソリューションズ(MEBS)は2026年1月21日、日立製作所(以下、日立)との合弁会社で小型エレベーター事業を担う「三菱日立ホームエレベーター」を完全子会社化すると発表した。既に株式譲渡契約を締結し、日立が保有する全株式を2027年3月期第1四半期(4〜6月)中に取得する。
今回の完全子会社化により、MEBSグループは、ホームエレベーターから超高層ビル向け高速エレベーターまで幅広い製品ラインアップを有する国内唯一の昇降機事業会社となる。開発/製造から販売、据付、保守、リニューアルまで、グループ一体となった一貫性ある戦略を展開することで、小型エレベーター事業のさらなる成長と競争力強化を図り、顧客に寄り添った安全安心で快適なビル空間の提供を推進する構えだ。
一方で日立はエレベーター事業で、標準型「アーバンエース HF シリーズ」やオーダー型に経営資源を集中し、建物内のスムーズな移動という基本機能に加え、日立グループのAIやデジタル技術を活用した付加価値のさらなる向上に取り組む。具体的には、エレベーターから生成される稼働データや過去30年にわたる点検記録などのドメインナレッジを活用し、先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX for Buildings : BuilMirai(ビルミライ)」を通じ、メンテナンス品質の向上やオペレーションの効率化を図る。
現在、日立や日立ビルシステムが納入し、保全契約を締結しているホームエレベーターは、契約満了まで引き続き日立ビルシステムが対応を継続する。
三菱日立ホームエレベーターは2000年10月の設立以来、MEBS(当時の三菱電機)と日立がそれぞれに有する開発力や生産技術、サービス網などの強みを生かし、ホームエレベーターや小規模建物用/共同住宅用などの小型エレベーター事業を展開。これまでに製品力向上、コスト競争力強化、販路拡大を実現し、世界50カ国に安全性と快適性を兼ね備えた高品質な製品を供給してきた。
会社設立から25年が経過し、国内外で老朽化したホームエレベーターのリニューアル需要が今後、大きく拡大するとともに、国内では高齢化やバリアフリー化、単身世帯増加などの進展により、老人福祉施設や賃貸住宅向け小型エレベーターの需要が伸長している。こうした市場ニーズに対応したスピード感のある開発や製造、販売戦略を実行するためには、迅速な意思決定を可能とする経営体制が必要と判断し、合弁関係を解消することで合意に至った。
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