東京駅前の三菱電機ビルソリューションズ新ショールームを視察 スマートビルの技術を一堂にBAS(1/3 ページ)

2022年に三菱電機のビルシステム事業と、三菱電機ビルテクノサービスが経営統合して、発足した「三菱電機ビルソリューションズ」。エレベーターやエスカレーターなどのビル設備を販売するだけでなく、施工や保守、改修までのライフサイクルをカバーするワンストップサービスを展開している。今般、東京駅の目の前に位置する本社ビルに、最新のビルソリューションを展示するショールームをオープンした。顧客とビジョンを共有しながら、サステナビリティやスマートビルなどにつながる共創を目指す、新ショールームを見学した。

» 2024年06月26日 19時12分 公開
[石原忍BUILT]

 三菱電機のビルシステム事業と、ビル設備の保守やリニューアルなどの事業を担う三菱電機ビルテクノサービスが2022年4月に経営統合し、「三菱電機ビルソリューションズ」が発足した。新会社を立ち上げてから2年が経過し、社内体制が整ったことに併せ、2024年5月21日に東京都千代田区丸の内二丁目の本社が入る「東京ビルディング」内に、ビルソリューションを披露する新ショールーム「M's vision(エムズ ビジョン)」をオープンした。

国内で稼働するEV/ESの3分の1を支えるデジタル技術を展示

新ショールーム「M's vision」 新ショールーム「M's vision」 写真は全て筆者撮影

 三菱電機ビルソリューションズは、エレベーター(EV)やエスカレーター(ES)、空調や冷熱機、ビル管理システムといったビル設備の開発から、製造、販売、据え付け(施工)、保守、修理までの一貫した事業を展開している。特に国内で稼働するEV/ESの3分の1に相当する約24万台を対象としたメンテナンスや約7万台のリニューアル工事などの実績に裏付けられた安全安心の運用体制と、EV/ESのマザー工場となる愛知県の稲沢ビルシステム製作所に加え、海外12カ所の現地工場でのグローバルでの生産力に強みがあり、現在の商圏は約100カ国にも及ぶ。

 三菱電機グループのビル設備事業で契機となった2022年の三菱電機ビルソリューションズ設立では、社内外の経営統合を進める中で、本社機能を東京駅前の東京ビルディングに集約。体制を刷新したことで、今度は対外的に昇降機などの製品と保守/メンテナンスのナレッジを発信するショールームを開設した。

 M's Visionは、単なる製品のショーケースではなく、安全安心を基本に、「カーボンニュートラル」「省力化/効率化」「ウェルビーイング」といったサステナビリティ実現に求められる社会課題を、快適な環境を維持しながら解決するソリューションを提案していく場となる。

 執行役員 経営企画室長 コーポレートコミュニケーション担当 三宅秀一氏は、「ビル設備から取得するデータの利活用やソリューションへの展開も見せ、展示物やコンテンツを入れ替えて、ビルオーナーやビル管理会社、設計事務所、建設会社、不動産デベロッパーとともに安全安心のさらなる実現や共創にもつなげていく。東京駅前の好立地のため、国内だけでなく、海外からのアクセスも見込めるので、年間1万人の来場を目標としたい」と抱負を語る。

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