近年、夏の暑さは深刻化し、最高気温35度を超える猛暑日の日数は年を追うごとに増加傾向にある。熱中症の患者数も増えており、その発生場所は意外にも「住空間」が多いという。住まいを快適に冷やして酷暑を乗り切りたいニーズに対し、積水ハウスとパナソニックは除湿熱交換型システムを共同開発し、2026年8月3日に発売した。
夏季に最高気温35度を超える「猛暑日」の日数は、年々増加傾向にあり、比例するように熱中症患者も増えている。2015年時点では5万人ほどだった救急搬送者数は、2026年には初めて10万人を超えた。近年の夏は長期化傾向にあり、5月から9月過ぎまで暑さが続くことは、もはや常態化している。
熱中症の発生場所の割合を見ると、約38%が住空間で起こっている。そのため、熱中症対策として住宅分野で、安定的かつ効率的に空気を冷やす「空調システム」の重要性が増している。
こうした環境変化を受け、積水ハウスとパナソニック HVAC&CCは、除湿熱交換型システム「スマートイクス サラウェル(以下、サラウェル)」を共同開発し、2026年8月3日に販売を開始した。京都府木津川市の積水ハウス総合住宅研究所内「JUNOPARK(ジュノパーク)」で開いた発表会では、湿度をコントロールして高効率かつ安定的に快適な環境を提供する新製品の詳細を明らかにした。
そもそも、人が暑さを感じる原因の約7割は湿度が占めるといい、熱中症警戒アラートの指標となるWBGT(暑さ指数)においても気温や放射熱より湿度の影響に重きを置く。しかし、一般的なエアコンの除湿機能は、室内全体の湿気を取り除く過程で、居室を冷やしすぎてしまう課題を抱えていた。積水ハウス 執行役員 兼 R&D本部長 中山英彦氏は、「居室空間の暑さ解消のカギは、湿度をどうコントロールしていくかにある」と開発の背景を語った。
左から積水ハウス R&D本部 総合住宅研究所長 東田豊彦氏、積水ハウス 執行役員 兼 R&D本部長 中山英彦氏、パナソニックHVAC & CC 常務執行役員 兼 IAQ事業部事業部長 重弘耕良氏 筆者撮影新製品のサラウェルは、新築住宅向けの製品で、給気と排気機能を持つ室外機と室内に送り出す配管から成り立つ室内環境システムだ。屋外に設置した本体で空気を調整し、室内に送り出すため、サラッとした心地よさを常に保てる。管を通じて廊下や洗面室など、エアコンを設置していない空間にも、冷たい空気を行き渡らせられる。
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