戸田建設は、カメラ付き三成分コーンを用いてシールド掘進中の地盤をリアルタイムに判別する土質判別システムを開発した。
戸田建設は2026年1月14日、地盤調査に使用する三成分コーンにカメラを組み合わせ、シールド掘進中に掘削対象土の土質をリアルタイムに判別できる「カメラ付き三成分コーン(ビデオコーン)試験機による土質判別システム」を開発したと発表した。計測データと画像を併用することで高精度な土質判別が可能になる。
システムでは、調光可能な高輝度LEDを備えたカメラを三成分コーンに搭載した「ビデオコーン」を使用。ビデオコーンをシールド機のカッターヘッド側面やマシン外周部に設置し、掘進停止時に任意角度から貫入/収納することで、切羽やシールド機周辺の土質判別や空隙探査を実施する。
地中での計測項目は、先端抵抗、周面摩擦、間隙水圧の3つで、地盤情報を1センチごとに計測/記録。取得データから土質判別や地盤強度を評価する。さらに、貫入時に撮影した映像を画像情報と組み合わせることで、より精度の高い土質判別ができる。
戸田建設では、ビデオコーン貫入用の実験装置を作製して模擬土(砂質土/粘性土)を用いた基礎実験を実施した。通常の調査方法では地中への鉛直方向の貫入を行うが、ビデオコーンはシールドカッター側面や本体外周に設置するため横方向からの貫入となる。実験では、貫入方向の違いによる計測値への影響を検証。計算の結果を土質判別図にプロットし、使用した土質との一致が確認できた。
新システムは、シールドの完全自動化を目指す「AI Transform Shield」の要素技術として位置付けている。AI Transform Shieldは、AIによって過去の掘進データから最適なシールドの掘進管理値を導き出し、自動測量を基にシールド機を制御、掘進させるシステム。
戸田建設は今後、ビデオコーンシステムをシールド実機に搭載し、掘進対象土質のリアルタイム判別を試行する計画だ。効果が実証され次第、AI Transform Shieldに組み込み、シールドの完全自動運転の早期実現を目指す。
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