熊谷組は、木材を耐火被覆材として用いた鉄骨柱「ドレスウッド」で、内装制限への対応を想定した1.5時間耐火の国土交通大臣認定を取得した。
熊谷組は2025年11月17日、ホルツストラと共同開発した木材を耐火被覆として利用した鉄骨部材「ドレスウッド」で、1.5時間耐火の柱の表面化粧材に難燃処理木材を追加し、国土交通大臣認定を取得したと発表した。
認定取得により、内装制限のある建物にも対応可能となり、より多くの建物内部で木材を表面材として活用できるようになる。
ドレスウッドは、鉄骨部材に生体溶解性繊維(AESウール)を用いた断熱材と木材で耐火被覆を施した技術。今回の大臣認定では、ドレスウッド柱に適用可能な難燃処理木材として、リン酸系、ホウ酸系、リン酸/ホウ酸系の薬剤含侵処理木材、ガラス系塗料を塗布した木材が認められた。これにより、建築物のデザインや機能性を損なうことなく、仕様や意匠に応じた柔軟な材料選定が可能となった。
また、既製の難燃処理木材の多くが使用対象となったことで、設計段階における選択肢が広がり、内装制限への対応と意匠性の両立が図られている。
熊谷組では今後、現在開発中の梁部材にも難燃処理木材を適用する計画を進めている。
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