野原グループは、BIMコンテンツプラットフォーム「BIMobject」で荏原製作所のポンプや送風機のBIMオブジェクト13機種80点を公開した。
野原グループのグループ会社BIMobject Japanは2025年9月2日、BIMコンテンツプラットフォーム「BIMobject(ビムオブジェクト)」で、荏原製作所の建築設備用ポンプや送風機のBIMオブジェクト13機種80点を公開した。BIMオブジェクトの対応ソフトウェアはAutodesk Revit。
公開した設備は、冷温水ポンプ、冷却水ポンプ、シロッコファン、高効率可変速ポンプシリーズで、荏原製作所が独自にデータを作成した13機種80点のBIMオブジェクトと、パラメトリック機能を活用した2413種類を提供する。
掲載場所は、BIMobjectのWebサイト。BIMobjectで無料の会員登録をしていれば、BIMオブジェクトをダウンロードしてBIMの設備設計に使える。
今回公開するデータは、荏原製作所が作成したため、製品の寸法、材質、性能などの豊富な情報を含み、仕様の確認だけではなく、製品の特長を視覚的に確認しながら、BIMモデル内で検討して配置できる。メーカーにとっては、自社製品のBIMオブジェクト公開は時間的にも物理的にも制限のない営業活動となり、デジタルやWebを使った設計採用=スペックインの機会としても期待される。
荏原製作所では「当社製品は1製品のバリエーションが多く、今回はBIMオブジェクトの要望が高かった13機種80点のBIMオブジェクト、2413種類のタイプバリエーションを先行公開する。RUG(Revit User Group)で規定しているテンプレート準拠の上、多くのバリエーションに対応できるパラメトリックBIMオブジェクトだ。BIMobjectは、当社の海外グループ会社EPE(Ebara Pumps Europe)で生産した製品の公開実績があり、グローバルにサービスを展開しているという点にも魅力を感じ、提供先に決めた」とコメントし、今後は他製品のオープンデータ化も検討するとしている。
野原グループは、BIM需要の拡大予測やBIMによるフロントローディングとその実現に向け、メーカー各社のBIMオブジェクトの流通増を目指している。2021年以降は、BIM設計〜製造〜施工支援プラットフォーム「BuildApp」で、BIMを各建設工程で必要なデータとして利活用し、建設工程全体の全体最適化を掲げている。
今後も「建設DXで、社会を変えていく」のコンセプトに沿って、BIMコンテンツプラットフォームのBIMobjectを通じ、建材や設備メーカーのBIMデータの標準化、システム連携、クラウド活用を伴走し、国内のBIM活用環境を整備する。
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