JP Droneが開発を進めるプロトタイプの「レールカメラ」も初公開。工場、プラント、倉庫、データセンターといった施設内にレールを敷設し、カメラ搭載の車体がモノレール式で巡回監視する。
危険区域や夜間の巡回には、警備員や作業員を配置する必要がある。しかし、レールカメラを用いれば、遠隔操作とリアルタイムモニタリングにより、オフィスから安全に監視できる。フル充電で5〜6時間は稼働し、将来は自動充電機能を持たせることも視野に入れているそうだ。
監視用ドローンと比べても、飛行時の安全性確保が不要で、最大積載量のペイロードでも厳しい制約を受けない。そのため、カメラ以外にもスピーカーや照明、酸素濃度や有害ガスを検知するセンサーの搭載も可能で、作業員への注意喚起や労働安全モニタリングなど多用途の展開が見込める。期待の声が寄せられており、今後はサイズ調整や機能強化を進めながら実用化を進めていくという。
建設現場のドローン活用を加速させるのが、センシンロボティクスの「SENSYN CORE Mapper」。ドローンが自動飛行し、上空から現場全体を撮影。そのデータをクラウドにアップロードし、オルソモザイク画像や3D点群からの3Dモデルを生成してAI解析などに生かせる。
これまでは責任者が現場に赴き、紙の点検表や写真を確認していた。SENSYN CORE Mapperは、クラウド上の処理で、PCやタブレットから最新の状況を誰でもどこにいても確認できるようになった。上空からの俯瞰映像は、現場作業員の視点では把握しにくかった全体像を明らかにする。現場の変化を日々3Dデータで記録すれば、品質管理や工事進捗の客観的な裏付けにもなる。
SENSYN CORE Mapperと連携する形で紹介したQRコードの点検記録アプリは、重機や作業車にQRコードを貼り付け、スマートフォンで読み込むだけで点検を始められる。雨や破損に弱い紙の点検表が不要になり、即座にデータ化できる点が評価されている。竹中工務店の現場でも導入が進み、点検業務の脱ペーパレス化による業務効率化で成果を上げているそうだ。
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