LIXILは、省エネ住宅設計支援ツール「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」で、住宅のライフサイクルCO2簡易算出機能を強化した。窓やドアなど開口部のCO2排出量や日射遮蔽による省エネ効果の算定機能を追加した。
LIXILは2025年9月24日、省エネ住宅設計支援ツール「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」で、住宅のライフサイクルCO2を簡易算出する機能を強化したと発表した。今回のアップデートでは、窓や玄関ドアなど開口部のCO2排出量の見える化した他、日射遮蔽効果を活用したパッシブ提案書を全面的にリニューアルした。
LIXIL省エネ住宅シミュレーションは、住宅事業者向けに無償提供している1棟ごとに住宅の省エネ性能(外皮/1次エネ消費量)の評価を試算し、提案書まで一括で作成できる設計支援システム。利用にはユーザー登録が必要となる。
今回の機能追加では、建築物のライフサイクル全体にわたるCO2排出量を可視化する「すまいのライフサイクルCO2簡易算出機能」を拡張。住宅の外皮を構成する開口部(玄関ドア、窓まわり商材)製品や断熱パネル製品のCO2排出量も、計算結果を表示可能になった。熱の出入りが一番多い開口部のCO2排出量を示すことで、施主に開口部製品を提案する際の基準として役立つ。
また、本来ライフサイクルCO2排出量の計算に入れることができない日射遮蔽効果も、省エネ効果を最大限に提案できるようにパッシブ提案書を見直した。外付日よけ「スタイルシェード」やユニットひさし「スリムアート」を選択することで、日射遮蔽による省エネ効果を計算する。これまでは、窓まわり商材の仕様寸法を個別入力して計算する必要があった。
他にも、住宅性能評価・表示協会の「省エネ性能ラベル等作成プログラム(自己評価)」と連携し、省エネ性能ラベルの出力にも対応した。基本情報に5項目を加えるだけで、住宅の省エネ性能に関する評価書(第3者評価)の作成とラベルを出力する。そのため、2024年4月から努力義務化された住宅や建築物の販売または賃貸時の省エネ性能表示への対応を後押しすることになる。
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